<連載50回記念>レディーバードの旅【2】「忘れられない思い出という意味では…」大貴誠さんにとって印象に残った出来事とは|1968年式 スバル360 スーパーデラックス

ボディカラーのブリリアントレッドが鮮やかなレディーバード。黒く塗られたルーフと合わせて、てんとう虫(Ladybird)というニックネームが一番似合うカラーリングだ

【1】から続く

約8年の時を経て、「大貴誠のレディーバードの旅」は連載50回を迎えた。長年レディーバードを乗ることで、トラブルが起こったり傷が付いたりしたとのこと。本記事では旅先で印象に残った出来事が語られる。

【レディーバードの旅 連載50回記念 1968年式 スバル360 スーパーデラックス vol.2】

では、レディーバードと訪れた旅先で最も印象に残ったのはどこか。

「うーん、どこもすてきな印象があって一番は選べないですね。旅を始めて、日本って県が変わると国が違うぐらい文化の違いがあるんだな、ということにも気付きましたし。でも、忘れられない思い出という意味では、震災があった後、ようやく福島に行けた時に見たフラダンスですね。お客さんは我々含めて数人しかいなかったのだけど、ダンサーさんたちの笑顔に、逆にこちらが救われるような心情でした。でも、それに匹敵するような笑顔に旅の中であちこちで触れ合うことができたんですよ。歌劇の世界だけにいたらきっと何も思わなかったようなことに、たくさん心を動かされるようになりました」

 レディーバードに乗っていると、いろんな人たちに声をかけてもらったりして、そこから訪れる場所が増えていくことも多いという。

「日本ってきれいな国、いい国だなって教えてくれる、そんな場所にいつも運んでいってくれるんです。私の世界を大きく広げてくれたのが、このレディーバードですね」

【画像18枚】エンジンは強制空冷直列2気筒356ccの2サイクルエンジンを搭載。このエンジンのお陰で日本全国に連れて行ってくれる



>>P52型からエクステリアの各所にも手が入れられた。フロント周りでは、ヘッドライトに黒いふちどりが入れられたほか、ノーズの六連星のエンブレムも立体的な造形からバッジタイプに変更された。


>>テールランプが大型化されたコンビネーションランプに変更され、バックランプも追加された。


>>内装も購入時から非常に美しかったが、その頃から遜色ない美しさ。長距離ドライブや日常の足としても使用していることを考えると、見事に維持されていることが分かる。



>>フロントにはスペアタイヤが収まる。荷物は乗らないので、もっぱら後部座席がトランク代わりだ。


68年式スバル360スーパーデラックス(K111)

モデル名称 P52
ボディカラー ブリリアントレッド
全長 2995mm
全幅 1300mm
全高 1360mm
ホイールベース 1800mm
車両重量 420kg
最小回転半径 4m
最高速度 110km/h
エンジン型式 強制空冷直列2気筒 2サイクル
排気量 356cc
最高出力 25ps/5500rpm
最大トルク 3.5kg-m/4500rpm
燃料タンク容量 25L
変速機 OT付前進3段/後進1段
サスペンション前/後 トレーリングアーム式/ラジアスアーム式


【1】から続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2019年10月号 Vol.195

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

レディーバードの旅 連載50回記念(全2記事)

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