230グロリアHT【前編】ボディカラーは内装に合わせてヴィッツ純正、プラモデルで試し塗り！｜1974年式 グロリア 2ドアハードトップ 2600GX

【1974年式 グロリア 2ドアハードトップ 2600GX（KH230）前編】

日産が生み出した高級車セドリックと、プリンス自動車にルーツを持つグロリア。
日産とプリンスの合併後、230系からは車体を共有した姉妹車として発展していくことになる。

>> 【画像12枚】オーソドックスな入門仕様と本人は謙遜する L28型改3ℓ仕様のエンジン。亀有製のφ89㎜ ピストンを組み込み、クランクは1本キー加工を実施。バルブスプリングも強化しており、製作は小牧 のスピードショップFIXに依頼したそうだ。キャブレターはソレックス44PHHに75㎜ファンネルを装着しているが、ヒーターコックと干渉するため短足加工も実施している

230ではセドリックもグロリアも、2ドアハードトップはイカつい雰囲気の角形2灯がオリジナルだが、取材車両のオーナーはあえてセダンの丸形4灯を移植した。
1974年式の後期モデルだが、グリルやテールランプも前期用を流用し、現実にはないグロリアに仕上げている。

もともとアメ車好きということで、マッスルカーっぽい雰囲気を出したいと、ヴィッツ純正のイエローマイカメタリックで全塗装。ボディサイドにはレーシングストライプを入れて、スポーティーなムードに仕上げている。

外観だけを見ているとルックス優先のドレスアップ仕様と思われがちだが、中身にもきっちりと手が入る。
エンジンはL26型シングルキャブが搭載されていたが、モアパワーを求めてL28型改3ℓ＋ソレックス44PHH仕様へとアップデート。
亀有製の75度ハイカムも投入することで、以前とは「まるで別モノ」という速さを実現。
また冷却系には、3層ラジエーター＋14段オイルクーラーをセットして万全の体制としている。

【後編】に続く



>> 「一歩間違えると族車っぽくなってしまうので、チンスポはブラック塗装するなど注意しました」とオーナー。リアスポイラーは当時モノの純正オプション。ボディサイドのデカールも純正オプションとして設定されていたデザインをモチーフにしたそうだ。



>> フロントキャリパーはMK63に変更。ローターはディクセルのスイフト用で、スリット加工したものだそうだ。エナペタルのショックに組み合わせたスプリングは、ベンツCL600の純正だ。

---

【すべての写真を見る】

主要諸元・チューニング　SPECIFICATIONS
1974年式 グロリア 2ドアハードトップ 2600GX（KH230）

■エクステリア：セダン用前期丸形4灯ヘッドライト移植、ケンメリ用チンスポ加工流用、純正オプション風ストライプ、B310サニー用輸出仕様ドアミラー流用、リアフェンダーたたき出し、オールペイント
■エンジン：L28型改3.0ℓ仕様、亀有製バルブスプリング／89度ハイカム／φ89㎜鍛造ピストン、ヘッド面研、純正クランク1本キー加工
■点火系：永井電子機器製プラグコード、Pertronixイグナイター（フルトラ）、Flamethrower 4000Vコイル
■燃料系：ミツバ製電磁ポンプ
■吸排気系：ソレックス44PHH、φ42㎜タコ足、φ70㎜マフラー　■冷却系：3層ラジエーター、14段オイルクーラー
■駆動系：DR30スカイラインターボ用FS5W71Bミッション、ニスモ製強化クラッチ＆カバー、軽量フライホイール、430用純正オプションH190LSD（ファイナル4.1）
■足まわり：（F）エナペタル特注車高調、ベンツCL600用純正スプリング流用 （R）トヨシマ製強化リーフ、ハイエース200系用コイルオーバーショック（調整式）流用、コンペティションアーデン製ウレタンブッシュ
■ブレーキ：（F）MK63キャリパー、ディクセル製スイフト用ベンチロータースリット加工
■タイヤ：ブリヂストン ネクストリー（F）195/70R14 （R）215/70R14　■ホイール：エンケイ ディッシュ（F）14×6J +6 （R）14×7J -7
■インテリア：パーソナル製ステアリング、ウェステリアジャパン製RA300Cフルバケットシート、KTS製4点式ハーネス、大森メーター製追加メーター（油温、水温、油圧、バキューム）、NGK製A/F計、シボレー用ワイドミラー流用

【後編】に続く

初出：ノスタルジックスピード 2020年 2月号 vol.23
（記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）
1974年式 グロリア 2ドアハードトップ 2600GX（KH230）（全2記事）

関連記事：時代の寵
児 セドリック＆グロリア

関連記事：日産グロリア
関連記事：プリンスグロリア