L型チューンのキモ!? 「クランクケツ切り」とは?【2】OS技研L型エンジン用オフセットウエイトフライホイール

左が加工前(29mm)、右が7〜8mmほど短縮加工をした後端部。比べて見るとかなりの差。短縮加工はこれくらいでほぼ限界らしく、加工後のL型クランクの全長はRB26型のクランクと同程度の長さになるとか。

       
【1】から続く

L型チューンのエキスパートなら、すでに実践している人も多いであろう、クランクの「ケツ切り加工」。OS技研のオフセットウエイトフライホイールは、高度なこのメニューの効果を一気に身近にする。
「クラッチシステムを交換する」ことで、ケツ切りと同じ効果が得られる!?

【OS技研L型エンジン向けオフセットウエイトフライホイール Vol.2】

 クランクシャフトのように長くて重量がある回転物は、短く、重心が内に寄るほど高回転に強く、物体にかかるストレスも小さい。クランクの後端を削って短くする通称「ケツ切り加工」は、そんな、回転運動の原理を取り入れたメニューだ。長くて重いL型6気筒エンジンのクランクの後端を削って短くし、その分フライホイールの取り付け位置をエンジン側に寄せ、重心を内側にもってくる。その結果、高回転時の振動が抑えられ、クランクが折れるようなトラブルの発生を防いでいるのだ。

>> 【画像20枚】フライホイールをエンジン側に寄せてウェイトオフセット効果を得る。クランクと接合する面は薄い。一方、フランジは深めに取って重量物が少しでもエンジン側に寄るようにしている


OS技研 開発担当 取締役部長
山縣弘行さん

「クランク後端短縮加工の効果を、身近にする。それがオフセットウエイトフライホイールの開発テーマです。目標をクランク加工同等の性能としたことで、かつてない超ハイレスポンスなフライホイールに仕上がりました」と開発担当の山縣弘行部長。革新的な性能に自信を持つ。



【3】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.022 2019年11月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

OS技研L型エンジン向け新パーツ(全3記事)

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text : ISAO KATSUMORI(ZOO)/勝森勇夫(ズー) photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックス ブックス)

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