【9】結婚と理想のハコスカという夢を同時に実現したオーナー。息子のためにシートも加工!|1971年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X

2018年11月3日の結婚式でお披露目!

漫画に登場するハコスカへのあこがれからスタートし、エンジンを載せ換え、そしてボディの修復に合わせての大がかりなイメージチェンジで生まれ変わったハコスカ。欧州車を思わせるしっとり系のグリーンをまとったボディは、前後バンパー&フロントグリルレスに、レーシングジャケットをヘッドライトに被せたスタイル。だが、不思議と都会の風景に違和感なく溶け込んだ。

【1971年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X Vol.9】

【画像39枚】助手席にはチャイルドシートを設置。パッドが厚く、純正シートだと高い位置になるため、台座を下げるために、L字鉄骨とコンパネでシートを自作している

「シルバーから塗り替える時に、パステルの紫かなす紺、それか国光カラーがいいって言ったんですが、すべて却下されました。ボディカラーも井上さんに考えてもらって、本当によかったです」と大満足のオーナー。

結婚と理想のハコスカという大きな夢を同時に実現したオーナーには、2年ほど前に大切なお子さんが誕生した。そのため、ハコスカにチャイルドシートを装着している。

「仕事柄、木工細工は得意なので、自作で助手席のシートを作って、厚みのあるチャイルドシートを低く固定できるように作りました。息子はご機嫌で乗ってくれるので、大きくなったら、またシートを取り換えて一緒に出かけられるようにします」と、満面の笑顔でうれしそうに話していた。
 
【8】から続く

主要諸元 SPECIFICATIONS
1971年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X(KGC10)

■エクステリア:STARROAD製フロントスポイラー/ヘッドライトカバー/セミワイドフェンダー、オリジナル・ジェイドグリーン全塗装、4ドア用ワンテール移植
■エンジン:L28型改3.0L仕様【ヘッド】燃焼室加工(含容積合わせ)、カッター跡修正・形状修正ヘアライン仕上げ、オリジナル形状ポート拡大加工(IN:ヘアライン仕上げ、EX:半鏡面仕上げ)、ヘッド水圧テスト済み、上面修正・下面面研、77.5度カムシャフト(リフト9.3mm)、ビッグバルブ(INφ45、EXφ36.5、L=118mm)、ABB/PBBバルブガイド、SPL形状シートカット(カムシャフトセンター基準にて)、ハイリフト対応ハイレートバルブスプリング、オフセットリテーナー(特殊鋼)、強化バルブコッター(タフトライド処理品)、クロモリロッカーガイド 【ブロック】φ89mm鍛造ピストン(PH29mm、ピストン重量バランス0.5g以内)、I型断面コンロッド(L=140mm、コンロッド重量バランス0.5g以内)、L28型用クランク1本キー加工/曲がり修正/ダイナミックバランス/ジャーナル&ピンラッピング、ブロック上下修正面研、ダミークランク&ダミーヘッドボーリング、ARP強化クランクキャップボルト、シリンダーパルホスM処理、ニスモ製レース用メタル、強化オイルポンプ、強化クランクプーリーボルト、水穴ブランク栓入れ替え
■吸排気系:ソレックス44PHH、タコ足(6-2)、マフラー
■冷却系:STARROAD製3層オールアルミラジエーター、HPI製オイルクーラー
■点火系;亀有製デスビ、MSD製6AL
■燃料系:ニスモ製電磁ポンプ×2、コレクタータンク
■駆動系:ORC製シングルクラッチキット
■サスペンション:STARROAD製 (F)フルタップ車高調30段 (R)フルタップ30段ショートショック/フリーアジャストメントアーム
■ブレーキ:(F)STARROAD製鍛造4ポットキャリパーキット
■タイヤ:(F)TOYO PROXES 225/45R15 (R)MAXXIS VICTRA 245/40R15
■ホイール:GLOWSTARブラックカットグレーディスク/ブラックアルマイトリム(F)15×9J -15(Aディスク) (R)15×10J -78(Oディスク)
■インテリア:φ260mmステアリング、ダッツンレプリカシート(運転席)、自作シート+チャイルドシート(助手席)、ウイランズ製4点式ハーネス、大森メーター製追加メーター(油温、油圧)、燃圧計




「ブツけた修理のために預けているうちに、結婚が決まったので、結婚式にはハコスカに乗りたいと井上さんに話して、間に合わせてもらいました」と、結婚式の写真を見せてくれながら話すオーナー。この時はまだレーシングジャケットが間に合っていなくて、ジャンちゃん仕様の330セドリックの角形ライト仕様のまま。現在は子供のためにチャイルドシートを装着して、一緒にドライブするのが何よりの楽しみらしい。「今回はヒーターを修理したから寒くなくなりました。次はクーラーも付けたいです。息子が大きくなっても、ずっと乗ってほしいですし」と夢がふくらんでいた。

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スターロード
井上正嗣代表

「品のいいハコスカを目指して、フロントスポイラー、セミワイドフェンダーがつながるように、一体感のあるデザインにしています。都会な感じがするっしょ! これからリアスポイラーも製作するので、お楽しみに」と井上さん。期待しよう!

【8】から続く
初出:ノスタルジックスピード vol.024 2020年4月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1971年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X(全9記事)

TEXT:HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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