漆黒の鳥獣【1】両側から突き出た計8本のサイドマフラー|MADMAX インターセプター フォード ファルコンXB

「イーグルマスク」と呼ばれるエアロパーツを装着し、オリジナルとは異なる特徴的なデザインに仕立てられたフロントマスク。ゴールドのスリットが入ったライトカバーも個性的だ

       
映画「マッドマックス」で圧倒的な存在感を放ち、ファンを魅了したインターセプター。その人気は世界的なもので、これまでにいくつものレプリカが製作されたという。しかし、もっともホンモノに近い個体が日本にあったのだ!

【MADMAX インターセプター[1]】

 漆黒のボディにボンネットから飛び出たスーパーチャージャー、そして両側から突き出た計8本のサイドマフラー。
そう、これは映画「マッドマックス」で主人公マックス(メル・ギブソン)の愛車だったインターセプターだ。マッドマックスは、第1作が1979年に公開され、続編の2が81年、3作目のサンダードームが85年に公開。そして2015年には30年ぶりの新作「怒りのデスロード」が公開された、オーストラリアのアクション映画。実際に見たことはなくても「マッドマックス」というタイトルを聞いたことがある……という人は多いだろう。

さて、そのマッドマックスで活躍したインターセプターだが、実際に劇中で使用された個体はもう存在しない。ここに登場するのは、同車を忠実に再現し、オーストラリアの自動車博物館で展示されていた車両だ。とはいえ、再現しただけなら普通のレプリカと変わりない。しかしこの個体はちょっと違う。劇中車と同じオーストラリア・フォード製ファルコンXBをベースにしているのだが、実車に装着されたエアロと同じ型を用いて作られたパーツを装着している。つまり、クルマ自体は違うものの、付いているパーツは同じもの。言ってみれば「レプリカ以上、ホンモノ未満」といった存在ともいえるものなのだ。

>> 【画像16枚】ファンネル形状になっているサイドマフラーはとにかく圧巻。そのサウンドにもシビれる。インテリアに目を移すと、左右のドアトリムにはファンイベント「マッドマックス・コンベンション」で来日した出演者たちのサインがいくつも描かれている

この個体を製作したのは、カスタムカービルダーのゴードン・ヘイズさん。彼はマッドマックスが大好きで、ホンモノのインターセプターを作りたいと考えていた。そんなとき、映画の車両担当者と運良く知り合い、エアロパーツの型を入手。そして、劇中車と同じクオリティーで仕上ることができたという。

【2】に続く

コクピットは大きなモディファイこそないものの、小径のレザーステアリングやダッシュボードに備えられたパトライトなどが特徴的。オーストラリア仕様なので右ハンドルだ。
>> コクピットは大きなモディファイこそないものの、小径のレザーステアリングやダッシュボードに備えられたパトライトなどが特徴的。オーストラリア仕様なので右ハンドルだ。

【2】に続く

MADMAX インターセプター

初出:ハチマルヒーロー vol.45 2018年 1月号 
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです。※取材時よりオーナーチェンジしていることもあります)

MADMAX インターセプター(全2記事)

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TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO : MAKOTO INOUE/井上 誠

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