「ここは日本だよな……」【2】車検も取得し、公道走行も可能に!|フォード クラウンビクトリア ポリスインターセプター

ニューヨーク市警のプッシュバンパーは逆ハの字となるのが特徴。ヘッドライトはかなりの光量があり、ピカピカと光るストロボなど切り替えが可能。グリルにも警光灯が内蔵されている

【フォード クラウンビクトリア ポリスインターセプター Vol.2】

【1】から続く

クラウンビックことフォード・クラウンビクトリアのの仕様のひとつとして用意されたのが、パトカー専用のポリスインターセプターだ。P71の商品コードで呼ばれる2代目クラウンビック・ポリスインターセプターは、アメリカのパトカー市場で7割以上のシェアを誇った。

P71の商品コードで呼ばれる2代目クラウンビック・ポリスインターセプターは、アメリカのパトカー市場で7割以上のシェアを誇った。

その理由は、ラダーフレームの大型FRセダンだから。犯人逮捕時はもちろん、多くの装備や機器を搭載する点でも大型であることは必須条件。また、アメリカの警察ではもともとFRが好まれているそうで、ハンドリングの良さが要因なのか……その真相は不明。

そしてラダーフレーム。これは単純に頑丈であるから過酷な使用にも耐えられるというだけでなく、シャシー別体構造によりボディの修理や改造(装甲の追加やボディ補強など)がしやすいという利点もある。このような点から、クラウンビックが警察車両として重宝されていたのだ。

そんなアメリカの警察車両が、ここ日本に存在する。それはなぜか。アメリカでは耐用期限(一般的には2年程度)が過ぎると、日本のように解体されるのではなく、払い下げられ中古車市場に流通する。それが流れ流れて、日本にも生息しているというわけだ。

【画像20枚】室内灯は赤。これはレーザーポインターで照準を合わせられることを防ぐための措置とのこと。フロントシート間にはショットガンと弾薬を装備。銃の固定は電子ロックが使用される。これだけ本物が並ぶとビックリするが、もちろんこれは本物ではないのでご安心を!


>>NYPDは「ニューヨーク・ポリス・ディパートメント」、ニューヨーク市警のこと。警察車両といっても地域によってカラーリングが異なり、NYPDは白地にブルーが基本。


>>リアに設置されたブルーのフラッシュライト。後方を撮影するためのビデオカメラも設置される。


>>可動式サーチライトは左右に装着。可動は電動ではなく手動で、室内に伸びたハンドルで行う。

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【3】へ続く

初出:ハチマルヒーロー vol.044 2017年11月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

フォード クラウンビクトリア ポリスインターセプター(全3記事)

TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO : SATOSHI KAMIMURA/神村 聖

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