古い車でもトラブルはなし。いつか子供の思い出と、このクルマの思い出をたくさん作りたい。|1993年式 Y30 セドリックワゴン【3】

Y30セドリックワゴンの前でオーナーと一緒に満面の笑みの長男くん。グロリアバンのフロントを移植し、ヘッドライト(LEDに換装)は丸形に。しかし、オーナーは角形が好みだった模様……

ベンコラ、ディーゼルのY30。およそ子育て主婦が乗るようなクルマではない。そう思ってはいないだろうか。しかし、そんなクルマで幼子を抱えた妊婦さんが日々買い物に出かけている。我々の常識を覆すような女性オーナーは、ハチマル車乗りに明るい未来を見せてくれる。

【1993年式 Y30 セドリックワゴン vol.3】

 実際に普段乗っているオーナーに仕上がったクルマの感想を聞いてみたところ、「こんなに古いクルマなのに、トラブルなく走ってくれるので逆に驚いてます」との答え。ハチマル車好きには垂涎もののベンチシート&コラムシフトも、子育て主婦にとっては横移動ができて広く使える便利な仕様以外の何モノでもない。

 しかも過剰な安全装備が少ないため室内が広く、荷室も出っ張りがなく、荷物の多い子育て主婦には最適。さらにAピラーが細いのでコーナーが見やすく、古いクルマへの警戒感のあった彼女だったが、逆に運転の不安解消にもつながっている。

「渋いクルマ乗っているね〜とか、昔乗っていたよ〜と、よく声をかけられます」とうれしそうに話し、このクルマのことがすっかり気に入ったオーナー。二人の子供が大きくなったらいろいろなところへドライブし、子供との思い出ともに、このクルマとの思い出もたくさん作りたい、と語ってくれた。

【画像18枚】HURSTのシフトハンドル付きATのコラムシフトレバー。タコメーターはディーゼル用を組み替えた。ベンチシートの前席。美しい状態を保っている珍しい青内装のトリムコードB。これにディーゼル仕様を合わせた4つのポイントが、オーナーの夫がこのクルマを購入した理由



>>直列6気筒ディーゼルエンジンのRD28型。排気量は2825㏄のみで、Y30〜33、R31、サファリなどに搭載された。


>>シートは純正のままだが擦り切れなどもなくキレイな状態を保っている。子育て主婦にとっては運転席から助手席への移動がラクで、サイドブレーキレバーなどがないため荷物も置きやすい。


>>同じく青色のリアシート。チャイルドシート取り付けのため3点式シートベルトに変更。



OWNER

「故障の不安がなく、安心して乗れます。主人の細かいメンテナンスのおかげです」とオーナー。良妻賢母です。




【1】【2】から続く


初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1993年式 Y30 セドリックワゴン(全3記事)

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text:Rino Creative/リノクリエイティブ photo:Makoto Inoue/井上 誠

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