「先行きが不安になったけど、トラブルも旧車の楽しみ」【2】1973年式 マツダ シャンテ LX

メーターパネルは純正のまま、GFグレードタコメーターが移植されている。ハンドルはMOMOの小径タイプに交換されている

       
シャンテ×ロータリーエンジン。1980年代のチューニングシーンを知る者にとって0-200m最強マシンといえばこのタッグだ。
このシャンテのオーナーも、そんなリトルモンスターの雄姿に強くあこがれた一人。今は、まだスタイリングのみ。
しかし、いずれはREを搭載し、頂点に立つことを夢見ている!

【1973年式 マツダ シャンテ LX Vol.2】

【1】から続く

 この時点で、チームTomitakuのメンバーが所有する360ccは、トミタクさんのマツダR360クーペヘンカタさんのフェローマックス、Kさんのシャンテと合わせて4台。手に入れた順番的にはオーナーが一番最後。このシャンテが一番の新参モノとなる。「これで、また楽しみが増えよった(笑)」と、新しいシャンテの仲間入りを一番喜んだのは、フェローマックスのヘンカタさんだったよう。

 三重県の前オーナーのもとからクルマを引き取るやいなや、早々に整備を開始した。作業場所は、例に漏れずヘンカタさんの自宅ガレージだ。不動放置だったというシャンテは、一見キレイだが、よく見るとフェンダー等にクサリが見受けられる年式相応な状態。燃料タンクを洗浄し、前オーナーから「一応はかかる」と聞いていたエンジンをかけてみる。と、ダッシュからモクモクと煙が上がった。いきなりのトラブル発生だ。さらにクルマの下をのぞいたヘンカタさんが、プロペラシャフトがないことを発見し、「こいつはFFじゃったか?」と苦笑い。「先行きが不安になったけど、トラブルも旧車の楽しみと思うようにしょーりました」とオーナーは覚悟を決めた。

>> 【画像26枚】今のところ完全ノーマルのエンジンなど。将来的にもこのエンジンをチューニングするつもりはなく、一気にREへの換装がオーナーの夢だ。スペアタイヤには軽量なスクーター用のタイヤを流用している




>> シートは運転席側がコブラタイプのバケットシートで、助手席はGFグレードのシートに交換。本当は助手席側も同じもので統一したかったらしい。





>> 劣化の進んでいたシフトブーツは新調。ステッチカラーにはスポーティーなレッドが選択されている。


1973年式 マツダ シャンテ LX

SPECIFICATIONS 諸元
● エクステリア:フロントスポイラー、
ルーフスポイラー、弾丸タイプミラー、
グリルハニカム加工
● 吸排気系:2ストバイク用サイレンサー取り付け
● サスペンション:(F)バネ加工、(R)リーフ加工
● ブレーキ:ノーマル
● インテリア: MOMOステアリング、ドア内張り変更
  コブラタイプシート、GF用助手席、
    GF用タコメーター
● タイヤ : DL SP10 145SR10
● ホイール:自家製ペイント


【3】に続く


初出:ノスタルジックスピード vol.022 2019年11月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1973年式 マツダ シャンテ LX(全3記事)

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【1】から続く

text : ISAO KATSUMORI(ZOO)/勝森勇夫(ズー)photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックスブックス)

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