いすゞ自動車とUDトラックスが共同開発した新しいトラクタを発表!

2023年3月29日、UDトラックス本社(埼玉県上尾市)で、「いすゞ自動車・UDトラックス協業成果 新型車共同記者発表会」が開催された。


GIGA 4×2 トラクタ。

いすゞ自動車株式会社とUDトラックス株式会社が共同開発した新しいトラクタを発表した。……といってもいすゞ自動車「ギガ」とUDトラックス「クオン」が合体した「ギオン」が登場したわけではなく(京都でめちゃ売れしそう)、外観上はそれぞれこれまでのギガとクオン。ラインナップは駆動方式が4×2と6×4、エンジンはGH11とGH13だ。


Quon GK 4×2 トラクタ。

では、気になるポイントはというと、なんといってもラインナップの中に530PSのハイパワーなGH13エンジンを搭載したモデルがあること。500PSオーバーのハイパワーを求める重トレ・ユーザーにとっては大いなる朗報になりそうな予感。さらにESCOTやアクティブステアリングといった、運転操縦性の高さで好評を得ている技術を採用することで運転のしやすさも大いに期待できる。


GIGA 4×2 トラクタ、リアビュー。

2021年にいすゞグループにUDが加わって以来、同社の協業態勢が加速度的に深化しているが、今回の新型トラクタのデビューはその最初の具体的な成果と呼べるもの。ほぼ共通のシャシーを採用することで、両社合わせて国内だけで400拠点を超える商用車サービス網での整備・点検・補修といったアフターサービス分野で協業が必然的により密接になることが予想される。これはユーザーにとっては、たとえば車両のダウンタイムが短縮するといった大きなメリットを享受できるようになるだろう。


Quon GK 4×2 トラクタ、リアビュー。

協業態勢の開始から今回の発表までの間、やはり風土が異なる企業同士、ここに至るまでにはお互いの考えがぶつかり合う場面もあったとか。ただ、両社とも「加速させよう、『運ぶ』の未来。」をスローガンに、トラックメーカーとして輸送を担うべくより良いトラックを作るという点において共通した価値観を共有していたため、短期間で新型トラクタの開発に成功したそうだ。


写真左から、いすゞ自動車の大平隆氏と南真介氏、UDトラックスのダグラス・ナカノ氏。

発表会ではいすゞ自動車の取締役専務執行役員グループCCO 企画・財務部門統括、CV協業推進担当の南真介氏、同専務執行役員 技術本部 開発部門統括の大平隆氏が共に両社の強みを生かした協業態勢の深化によって物流にかかわる問題の解決に貢献していく旨を語った。また、UDトラックスの開発部門シニアバイスプレジデント兼最高技術責任者のダグラス・ナカノ氏が両社の関係を「ファミリー」と呼んだが、この新しいファミリーによって、「運ぶ」の未来に向けてアクセルがグッと踏み込まれた。新しいギガ&クオン・トラクタの発売は4月4日(火)からスタート。

なお、この日の詳細は、2023年5月1日発売のカミオン6月号にて紹介予定。

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