歴代のミゼットMPがズラリ! ミゼットマニアの至福の空間|旧車の棲むガレージ

歴代ミゼットMPを比べてみると、一番特徴的なのが荷箱の長さの違い。輸出用のMPAが荷箱長960㎜で、国内向けのMP3でも同じ大きさだった。後になるほど大きくなり、最終的にMP5では300㎜長くなっている。ちなみにMP1という型式はなく、国内向けMP2は2カ月しか生産されなかったため、現存車は1台のみ確認されている

       
【歴代のミゼットMPがズラリ! ミゼットマニアの至福の空間】

【画像17枚】1960年式ミゼットMP3前期型。現存数3台といわれている中の貴重な1台。1960年式ミゼットMP4前期型は、リアガラスは1枚ものとなるが、ドアウインドーはMP3と同じビニール製のまま


日本の自動車史の中で、その発展の礎となったクルマがオート三輪だ。1950年代後半の日常風景として、オート三輪は当時を知る人々の記憶に残っている。なかでも小さくて愛きょうある顔を持つダイハツ・ミゼットは、酒屋や米屋など商店の配達のクルマとして、縦横無尽に活躍していた。

こちらはミゼットMPの歴代モデルを所有するオーナーだ。

「うちの家業が燃料屋だったので、父が毎日、炭や薪、そしてプロパンガスのボンベなどをミゼットで配達していました」と話してくれたように、子どもの頃から生活の中にあったミゼット。母親が運転していて横倒しになったが、ひとりでミゼットを起こして帰ってきたことがあり、「そんな簡単に引き起こせるんだ」と思ったことは強く覚えているという。


>>1960年式ミゼットMP3前期型。現存数3台といわれる中の貴重な1台で、本誌2008年2月号では表紙も飾った。小さな荷箱とセパレートのリアガラスが特徴。

photo : Isao Yatsui/谷井功

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