MATビハイクル【2】「やるなら徹底してやろう」完全な再現を求めて焼き付け塗装に!|1969年式 マツダ コスモスポーツ vol.2

マットビハイクルとしての再現度もさることながら、各部の美しさやオリジナル度という点でも稀有な個体。「いつでも発売当時の姿に戻せます」とオーナー

【1969年式 マツダ コスモスポーツ MATビハイクル仕様 vol.2】
【1】から続く

「帰ってきたウルトラマン」に登場するMATビハイクル。コスモスポーツの未来的で唯一無二のデザインが、まさにSF特撮作品の世界観にピッタリであったために、ベース車のルックスを最大限活かした劇用車となったというわけだ。MATビハイクルの再現はある意味で定番のカスタムだが、カッティングシートなどで再現する人も多い中、このコスモスポーツのマットビハイクル仕様は、焼き付け塗装で再現している。

【画像17枚】焼付け塗装を施した赤いラインは、具体的な図面があったわけではないため、モデルカーの塗装などを参考に、可能な限り忠実に再現した。インパネやダッシュボードも焼けなどがなく非常にきれい。トランスミッションは後期型のため5速MTとなる。また、各地のイベントに訪れるため、ETCなどの装備も追加した現代仕様だ

きっかけとなったのは、地元でコスモスポーツオーナーズクラブのイベントを開催する際、目玉となるクルマとしてカッティングシートでMATビハイクルを再現したことだった。

しかし「カッティングシートだとどうしてもエッジの部分が剥がれてしまうんです。それで、やるなら徹底してやろう、と思って」とオーナーは語る。今回の撮影場所となったガレージに業者を呼び、焼付け塗装を施したのだ。

【3】に続く

>>赤いラインは焼き付け塗装で再現。


>>エンジンルームもほぼオリジナルの状態を維持。数少ない変更点であるローター型のオイルフィラーキャップには、「ロータリーの語り部」こと松浦國夫さんのサインが入っている。


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【3】に続く

主要諸元 SPECIFICATIONS
1969年式 マツダ コスモスポーツ(L10B)

●全長4130mm
●全幅1590mm
●全高1165mm
●ホイールベース2350mm
●トレッド前/後1260/1250mm
●最低地上高125mm
●車両重量960kg
●乗車定員2名
●最高速度200km/h
●登坂能力tanθ0.553
●最小回転半径5.2m
●エンジン型式10A型
●エンジン種類水冷2ローター・ロータリー
●総排気量491cc×2
●圧縮比9.4:1
●最高出力128ps/7000rpm
●最大トルク14.2kg-m/5000rpm
●変速機前進5段・後退1段 前進フルシンクロメッシュ
●変速比1速3.379/2速2.077/3速1.390/4速1.000/5速0.841/後退3.389
●最終減速比4.111
●燃料タンク容量57リットル
●ステアリング形式ラック&ピニオン
●サスペンション前/後独立懸架筒型複動オイルダンパー・コイルバネ/筒型複動オイルダンパー半楕円形板バネ
●ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
●タイヤ前後とも155HR15ラジアル
●発売当時価格158万円
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初出:ノスタルジックヒーロー vol.196 2019年12月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

コスモスポーツMATビハイクル仕様(全3記事)
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TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO : MAKOTO INOUE/井上 誠

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