シャリオ クロニクル【8】上級グレードのデザイン変更などを経て、モデルライフは後期に移ってゆく

2トーンだけでなくオシャレな3トーンのボディカラーも用意していた初代。この個体は大型バンパーとなった87年式の1.8ℓ上級グレードのMX

多人数乗車といえばキャブオーバーのワンボックスしかない80年代初頭。当然ながらミニバンという言葉もないこの時代に、ライバルの日産・プレーリーとともに新たなジャンルを切り開いた偉大な三菱・シャリオ。今ではマイナーな存在になってしまったが、日本一のシャリオマニアのもとを訪れ、初代を中心にその足跡をたどってみよう。

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続く改良は87年8月で、上級グレード(2LのMTと1.8LのMX)に採用されていた大型バンパーのデザインを変更。このページのメインカットを見ていただきたいが、フロント/リアともにボディサイドまでバンパーが回り込んでいるのが分かるだろう。

88年10月のマイナーチェンジからが後期モデル。これまでモデルごとに独自のデザインを採用していたフロントグリルを統一。中央にスリーダイヤモンドを配置したものとなった。また、4WDがパートタイムからビスカスカップリング式のフルタイムに変更されている。89年9月の改良では、フロントグリルが細い3本デザインとなったほか、4WDデカールのデザインが小さくなり、リアガーニッシュにカラードの化粧パネルが付いた。
【画像45枚】今ではマイナーな存在になってしまったが、日本一のシャリオマニアのもとを訪れ、初代を中心にその足跡をたどってみよう。




>>イメージリーダーでもある4WDは、右ページの顔写真のようにヘッドライトウオッシャーが付く(最上級のMTのみ)。室内ではステアリングに4WDのロゴが入り、メーター中央に4WDインジケーターを配置。傾斜計も装備する。パートタイム式はスーパーシフトを採用。

主要諸元 Specifications
1986年式 シャリオ 1800 MRターボ ELC A/T(D03W)

全長×全幅×全高(㎜) 4445×1640×1525
ホイールベース(㎜) 2625
トレッド前/後(㎜) 1410/1375
車両重量(㎏) 1150
エンジン型式 G62B型
エンジン種類 直列4気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 1795
ボア×ストローク(㎜) 80.6×88.0
圧縮比 7.5:1
最高出力(ps/rpm) 135/5800
最大トルク(㎏-m/rpm) 20.0/3500
変速比 1速2.846/2速1.581/3速1.000/
後退2.176
最終減速比 3.665
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/トレーリングアーム
ブレーキ前 ベンチレーテッドディスク
    後 リーディングトレーリング
タイヤ 185/70SR13(前後とも)

【9】へ続く

初出:ハチマルヒーロー2017年7月号 vol.42
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

シャリオ クロニクル(全9記事)

TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ  PHOTO:AKIO HIRANO/平野 陽

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