シャリオ クロニクル【7】ターボ車の追加や4WDの投入、内装色の変更など、マイナーチェンジを重ねていった初代シャリオ

83年7月に追加された1.8ℓターボモデルは、専用のデザインを採用。ヘッドライトが窪み、グリルまわりがフィン形状となる

多人数乗車といえばキャブオーバーのワンボックスしかない80年代初頭。当然ながらミニバンという言葉もないこの時代に、ライバルの日産・プレーリーとともに新たなジャンルを切り開いた偉大な三菱・シャリオ。今ではマイナーな存在になってしまったが、日本一のシャリオマニアのもとを訪れ、初代を中心にその足跡をたどってみよう。

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まずはデビュー時。このときの搭載エンジンは1.8LのG62B型と1.6LのG32B型で、駆動方式はFFのみだったが、同7月にG62B型ターボ(FFのみ)を追加している。翌84年は6月に最上級モデルとなる2L(G63B型)4WDを追加するとともに、1.8L自然吸気をG37B型に変更。さらに、中央にシルバーモールが入るフロントグリルを採用するなど変更が加えられている。また、10月には1.8Lディーゼルターボ(4D65型)を追加した。85年は9月に改良。エンジンに変更はないが、内装色の変更や4WDの最上級グレードMTにヘッドランプウォッシャーを標準装備するなど、小改良を行っている。

1年後の86年9月には、全車ドアミラー化。加えて、エンジンも刷新。エンジン型式は同じだが、従来の通称シリウス、サターンエンジンから改良型のサイクロンへと移行した。なお、この時に1.8Lターボと1.6Lモデルが消滅。エンジンを基本にすると、ここからが中期モデルとして分けられている。
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>>83年7月に追加された1.8ℓターボモデルは、専用のデザインを採用。ヘッドライトが窪み、グリルまわりがフィン形状となる。このグリルデザインが他グレートにも波及した。室内ではステアリングの形状が異なるほか、シートには「TURBO」のロゴが入るのが特徴だ

主要諸元 Specifications
1986年式 シャリオ 1800 MRターボ ELC A/T(D03W)

全長×全幅×全高(㎜) 4445×1640×1525
ホイールベース(㎜) 2625
トレッド前/後(㎜) 1410/1375
車両重量(㎏) 1150
エンジン型式 G62B型
エンジン種類 直列4気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 1795
ボア×ストローク(㎜) 80.6×88.0
圧縮比 7.5:1
最高出力(ps/rpm) 135/5800
最大トルク(㎏-m/rpm) 20.0/3500
変速比 1速2.846/2速1.581/3速1.000/
後退2.176
最終減速比 3.665
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/トレーリングアーム
ブレーキ前 ベンチレーテッドディスク
    後 リーディングトレーリング
タイヤ 185/70SR13(前後とも)

【8】へ続く

初出:ハチマルヒーロー2017年7月号 vol.42
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

シャリオ クロニクル(全9記事)

TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ  PHOTO:AKIO HIRANO/平野 陽

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