148万円という驚愕プライス! ハイパワー&ハイレスポンスを実現したモンスターマシン|ホンダ VFR750R & ホンダ NR 【2】

FRP製カウルやアルミ製燃料タンクを採用し、400㏄クラスと同等の乾燥重量180㎏を実現。トリコロールカラーもレーサー譲りだ。

【ホンダ VFR750R & ホンダ NR vol.2】

そしてエンジンは、前年に登場したVFR750Fと同じRC07C型だが、中身はまるで別物。チタン合金製のコンロッドやクロームモリブデン浸炭鋼のカムシャフトを採用。

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さらに、ピストンに軽量化を施し、ピストンリングを2本にすることで摺動抵抗を減少。圧縮比を11対1に高めることで、ハイパワー&ハイレスポンスを実現している。

また、サスペンションも耐久レーサー譲り。リアには片持ち式のプロアームを導入。これは、タイヤ交換やチェーン調整を素早く行うための構造で、マフラーが左側にレイアウトされているのも、そういった理由からだ。

このように、すべてにおいて妥協せず開発されたRC30は価格も驚愕で、148万円という当時としては常識はずれのプライスだったのだ。
【画像20枚】スピード、タコ、水温というシンプルな構成のメーター。この個体は国内仕様のためスピードメーターは180㎞/h表示だが、輸出仕様は300km/hフルスケールとなる


>>エンジンはツアラーのVFR750Fがベース。しかし、チタン合金製コンロッドやクロモリ浸炭鋼製カムなど、レースで得た技術を導入する。


>>マフラーはステンレス製の4-2-1タイプを採用。耐久レースなどでタイヤ交換の妨げにならないよう、左側にレイアウトされる。


>>メインフレーム左側の足元付近には、シリアルナンバー入りのプレートが。なお、左に見えるミッションケースはマグネシウム製。

【3】へ続く

初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ホンダ VFR750R & ホンダ NR(全4記事)

TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO : TAKASHI AKAMATSU/赤松 孝(VFR750R)MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ/NR)

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