「公道を走れるレーサー」夢のようなモデルが次々と誕生したバブル期|ホンダ VFR750R & ホンダ NR【1】

丸形2灯ヘッドライトは、当時数多くのモデルに採用されたデザイン。耐久レーサーを彷彿させるルックスに、多くのライダーがあこがれた

       
【ホンダ VFR750R & ホンダ NR vol.1】
自動車メーカーの資金が潤沢で、新型車の開発にいくらでもつぎ込むことができたバブル期。これはバイクメーカーも同じで、現在では考えられない、夢のようなモデルが続々と発売された。

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1987年にデビューしたVFR750Rは、型式名からRC30と呼ばれ、今でも伝説的に扱われる1台だ。このRC30をひと言で表すと、「公道を走れるレーサー」。そう、レーシングマシンに保安部品を付けた、コンペティションモデルなのだ。

見た目は、丸形2灯のライトや角形2灯のテールランプなど、耐久レーサーそのもの。しかもデザインだけでなく、カウル類は一般的なABS樹脂ではなく、より軽量なFRPを用い、さらに燃料タンクもアルミ製とするなど、軽量化にも力が入れられている。
【画像20枚】FRP製カウルやアルミ製燃料タンクを採用し、400㏄クラスと同等の乾燥重量180㎏を実現。トリコロールカラーもレーサー譲りだ



>>メインフレーム左側の足元付近には、シリアルナンバー入りのプレートが。なお、左に見えるミッションケースはマグネシウム製。


>>スピード、タコ、水温というシンプルな構成のメーター。この個体は国内仕様のためスピードメーターは180㎞/h表示だが、輸出仕様は300km/hフルスケールとなる。

【2】へ続く

初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ホンダ VFR750R & ホンダ NR(全4記事)

TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO : TAKASHI AKAMATSU/赤松 孝(VFR750R)MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ/NR)

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