NRは300台限定、520万円! バブルを具現化したような性能と価格を持つマシン。|ホンダ VFR750R & ホンダ NR【4】

シートカウル内にサイレンサーを配置し、ダイナミックかつエレガントなフォルムを実現。ボディカラーは新開発の赤色・高彩度塗装だ。

【ホンダ VFR750R & ホンダ NR vol.4】

また、サスペンションはフロントに倒立フォーク、リアに片持ち式のプロアームを採用。ホイールはマグネシウム製だ。そして、斬新なデザインのカウルは、軽量かつ高剛性のCFRPを用いるなど、素材もぜいたく。

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さらに、異形デュアルヘッドライトと両サイドにプロジェクターライトを配するなど、近未来的なデザインも特徴だった。

このNRは300台限定、520万円という圧倒的な価格で発売された。しかしバブル崩壊と時期が重なったため、売れ行き自体は決して良くなかったと言われている。とはいえ、前代未聞の技術を市販車に投入したことは、バブル期だから成し得たこと。ちなみに、当時のオプションでは専用ヘルメットも用意。ただし、28万8000円と、そちらの価格もバブルそのものだった。
【画像20枚】ホイールは、軽量かつ高剛性なマグネシウム製を採用。リアブレーキは、2ポットキャリパーにベンチレーテッドディスクを組み合わせる


>>大径のタコをセンターに配し、左に油温と油圧、右に水温と燃料をレイアウトするメーターパネル。スピードは、その上にデジタルで表示される。


>>サイドスタンドには、たたむとアンダーカバーとフラットになるフラップが装着されている。空気抵抗を考えた設計だ。


>>プロアームは、整備性に優れるだけでなく、両持ち式に比べて剛性を高くすることができることも利点。仏エルフ社との共同開発で、それを示すプレートも貼られている。

【3】から続く

初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ホンダ VFR750R & ホンダ NR(全4記事)

TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO : TAKASHI AKAMATSU/赤松 孝(VFR750R)MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ/NR)

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