増設された「高級車専用工場」で生産されたプレミアムラインのコンパクトセダン|1993年式 ユーノス500 20F【2】

オールアルミ製の軽量・コンパクトなV型6気筒DOHCエンジン。VRIS(可変共鳴過給システム)が搭載され、エンジン回転数に応じて吸気経路を2ℓは4段階に制御する。加えて、2ℓ車はセミデュアル排気も装備する

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そして91年2月に登場したのがユーノス500だ。このコンパクトサイズのセダンは、後にデビューする上級車種のユーノス800や、幻に終わったV12エンジンを搭載するアマティ1000とともに、プレミアムラインとして企画されたモデルで、生産はこれらのモデルのために増設された高級車専用工場で行われた。それだけマツダが力を入れていたモデルでもある。

話はそれるが、アマティについても少しだけ触れておきたい。アマティはレクサスやインフィニティ、アキュラと同様、マツダが94年から北米で展開予定だったプレミアムブランド。そのフラッグシップとして計画されていたのがアマティ1000で、4LV型12気筒(構造上はW型)を搭載する高級車だった。国内でもユーノス1000として販売される予定だったという。
【画像21枚】リアバンパーと一体構造のアンダーウイング。翼断面設計となっており、整流効果と高速時の安定性をもたらす


>>リアスポイラーはオプション設定。ダブルウイングタイプで、大きなスポイラーの内側に小さなスポイラーがトランクリッドに装着される。

主要諸元 Specifications
ユーノス500 20F(CAEPE)

全長×全幅×全高(mm) 4545×1695×1350
ホイールベース(mm) 2610
トレッド前/後(mm) 1470/1480
車両重量(kg) 1230
エンジン型式 KF-ZE型
エンジン種類 V型6気筒DOHC
総排気量(cc) 1995
ボア×ストローク(mm) 78.0×69.6
圧縮比 10.0:1
最高出力(ps/rpm) 160/6500
最大トルク(kg-m/rpm) 18.3/5500
変速比 1速2.800/2速1.540/3速1.000/
4速0.700/後退2.333
最終減速比 4.157
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ストラット(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 195/60R15(前後とも)
発売当時価格 222.0万円

【3】へ続く

初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1993年式 ユーノス500 20F(全4記事)

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