チャンピオンナンバー「1」を背負う最後のGT-R。英雄同士の対決は最終章に|ユニシアジェックス スカイライン【2】

目の前のメーターはタコとブースト圧。センターコンソール上部の2連サブメーターは油圧と燃圧

【ユニシアジェックス スカイライン vol.2】

GT-Rのエントリーが7台に増えた92年。長谷見のマシンはリーボックからJECSへ。一気にマシンの力が拮抗したこの年、各チームともに順位の浮き沈みが大きかった。その中でリタイヤなしの長谷見は着実にポイントを重ね、2年連続チャンピオンの偉業を達成した。

そして、グループA最終年となる93年。チャンピオンナンバー「1」を背負う最後のGT-R、長谷見のマシンはユニシアジェックスへ。さらに激化したGT-R同士の戦いだったが、カルソニックが4勝してチャンピオンに。一方、長谷見はシリーズ4位で幕を閉じた。最終戦の富士スピードウェイには5万人に迫る観客が詰めかけた。その人たちの目には、オレンジと白のマシンの勇姿が焼き付いたことだろう。

【画像13枚】グループA最終年となった93年。さらに激化した英雄同士のGT-R対決があった。その戦いの場、コクピットのセンターコンソールにはキルスイッチのほか無線、ファン、ギアポンプなどのスイッチが並んでいる


>>レギュレーションの関係でダッシュボードの形状はベース車と同じ。メーターバイザーのスイッチも残っている。その一方で室内の不要な部分は取り外されて軽量化。センターコンソール後端は軽量化のために穴開け加工が施されている。



>>フルバケットシートは樹脂フレームの軽量タイプ。グループAはドライバー交代があるため、シートにはスライド機構が付く。



ユニシアジェックス スカイライン

全長×全幅×全高(mm) 4545×1755×1320
ホイールベース(mm)  2615
トレッド前/後(mm) 1610/1530
車両重量(kg)  1260以上
エンジン型式  RB26DETT型
エンジン種類 直列6気筒DOHCツインターボ
総排気量(cc) 2568
最高出力(ps) 580〜630
最大トルク(kg-m) 65.0以上
タイヤ 265/700R18(前後とも)


【1】から続く


初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO : AKIHIKO OUCHI/大内明彦

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