BNR32。スカイライン・ファンが待ち望んだ16年ぶりのGT-R|1990年式 日産 スカイライン GT-R【1】

誇らしげなGT-Rのロゴバッジ

       
【1990年式 日産 スカイラインGT-R vol.1】

 日本国内のレースで「通算50勝」という金字塔を打ち立てたハコスカGT-R。排ガス規制の影響から、わずか197台で生産を終了したケンメリGT-R。これら2台のあと、GT-Rは市場からしばらく姿を消した。ジャパンではターボ、R30ではRSターボ、R31ではGTS‐Rと、いつの時代でもハイパフォーマンスモデルがリリースされたが、どれもGT-Rを名乗ることはなかった。しかし1989年にデビューしたR32で、16年の長い沈黙を破ってついに復活。多くのファンが歓喜に沸いたのだ。

 R32GT-Rのデビューはとにかくセンセーショナルだった。なかでも注目を浴びたのが、エンジンと駆動方式だ。搭載される直列6気筒2.6ℓツインターボのRB26DETT型は、日産の持つ技術を総結集させたGT-R専用ユニット。慣性モーメントをメタルに対し約40%も低減できるセラミックローター仕様のタービンや、高い冷却性能を実現する大型インタークーラー、優れたレスポンスを可能にする6連スロットルチャンバーなど、さまざまな新技術を投入。その結果、280ps/36.0㎏‐mという圧倒的なスペックを達成したのである。

【画像15枚】ネットが張ってあるので見づらいが、バンパー開口部からは大型インタークーラーが顔をのぞかせる。ちなみに、他車への流用パーツとしても人気だ


ローダウン車が多いなかで、今や純正車高の個体は非常に希少。デビュー時のボディカラーは、このガングレーメタリックを含めて全5色設定されていた。
>>ローダウン車が多いなかで、今や純正車高の個体は非常に希少。デビュー時のボディカラーは、このガングレーメタリックを含めて全5色設定されていた。




スカイライン GT-R(BNR32)
全長×全幅×全高(㎜) 4545×1755×1340
ホイールベース(㎜)  2615
トレッド(㎜) 1480(前後とも)
車両重量(㎏)  1430
エンジン型式  RB26DETT型
エンジン種類 直列6気筒DOHCツインターボ
総排気量(㏄) 2568
ボア×ストローク(㎜) 86.0×73.7
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 280/6800
最大トルク(㎏-m/rpm) 36.0/4400
変速比 1速3.214/2速1.925/3速1.302/
4速1.000/5速0.752/後退3.369
最終減速比 4.111
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション マルチリンク(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 225/50R16(前後とも)
発売当時価格 445.0万円


【2】へ続く


初出:ハチマルヒーロー2017年1月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 ニッサン スカイラインGT-R(全3記事)

関連記事:R32という存在
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TEXT:Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO:ISAO YATSUI/谷井 功 COOPERATION:OKAYA CITY TORIIDAIRA YAMABIKO PARK /長野県岡谷市 鳥居平やまびこ公園

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