伝説のサーキット 多摩川スピードウェイ観客席の遺構が東京・青山に移設されてお披露目

       
2023年4月22日(土)、東京都港区赤坂にあるイースタン青山ビル1階前庭にて、「歴史遺構 多摩川スピード・ウエー観客席 披露式」が行なわれた。

多摩川スピードウェイ(スピード・ウェー)は神奈川県川崎市の多摩川河川敷に、1936年5月に開業した日本初の常設型サーキット。開業直後に第1回全国自動車競走大会が開催されるなど、戦前の日本モータースポーツを象徴する存在だったが、戦後まもなく廃止。跡地には長らく観客席部分が残されていたが、2021年から22年にかけて撤去されることとなった。

今回お披露目された観客席の一部は、当時のままの姿で残されていた観客席が2022年の堤防の改修で撤去されることが決定した際に、「多摩川会スピードウェイの会」の働きかけにより一部が切り出され、有志の一部で保管していたもの。

それが多摩川会スピードウェイの会の会員である藤本隆宏さん(東京大学名誉教授、早稲田大学教授)が事務所を構えるイースタン青山ビル1階の前庭に設置され、当時多摩川スピードウェイで活躍された方の縁者、報道関係者、有識者の方々を前に、除幕が行なわれた。
なお、藤本隆宏さんの祖父である藤本軍次さんは、大正時代以来、日本での自動車競走の創始と発展に貢献し、多摩川スピードウェイの建設とレース運営においても、中心的役割を果たした人物である。


>> 除幕を前に、設置の経緯などを説明する藤本隆宏さん


>>披露式前の観客席の遺構。経緯を記した説明板や名称プレートが幕で覆われていた。


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