歴代唯一のリトラ【2】日本初! 国外で生産し日本国内で販売| 1988年式 ホンダ アコード クーペ インポートエディション|我が青春のリトラクタブル

歴代アコード唯一のリトラ

       
我が青春のリトラクタブル

アメリカ生まれの左ハンドル、輸入スペシャリティークーペ

【 1988年式 ホンダ アコード クーペ インポートエディション Vol.2】

【1】から続く

 これらのメカニズムとともに注力されたのがエアロダイナミクスだ。ロー&ワイドを強調したスタイルとともに採用されたのがリトラ。エンジンやサスペンションを極限まで高密度化したことで実現した低いボンネットを生かすために、ボディと面一化するリトラは必要不可欠だった。その結果、Cd値0.32という優れた空力性能を実現した。ちなみに、10世代に渡り作り続けられていた歴代アコードで、唯一リトラを採用しているのがこのCAで、国産4ドアセダンで初めて採用したのもこのクルマだった。

 4ドアセダンと3ドアハッチバックのエアロデッキでスタートしたCAアコードだったが、1988年4月に新たなモデルを加えた。それがアコード史上初の2ドアとなるアコードクーペで、生粋のアメリカ仕様だ。というのも、アコードクーペはエンジンや足回りのチューニング、装備類のセレクトまで、アメリカのホンダR&Dノースアメリカが担当し、オハイオ州メアリーズビルのホンダオハイオ工場で生産。それをそのまま輸入していたのだ。このように、国産メーカーが国外の工場で生産したクルマを輸入・販売するのは、アコードクーペが初めての試みだった。


>>【画像20枚】クーペの特権である左ハンドル&赤内装など。レザーステアリングにはクルーズコントロールのスイッチが付く




>> メーターのデザインとレイアウトは基本的に同じだが、スピードメーターのマイル表示と燃料&水温計の間にあるシフトポジション表示、上部右のウォーニングランプが日本仕様とは異なる。






>> ヘッドライトの開閉はステアリングコラム右のスイッチで行う。ここにはメーター照度コントロールとリアデフォッガーのスイッチも並ぶ。





>> 入手してから24年、走行距離31万km以上となると、劣化も激しくなる。本革シートは10年ほど前にリペアしているが、劣化を防ぐためにつねにシートカバーを掛けているとのこと。





>> 言葉で説明するのは難しいが、ドアの開閉と連動してベルトの脱着をするパッシブシートベルト。


1988年式 ホンダ アコード クーペ インポートエディション(CA6)


SPECIFICATION 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4565×1695×1340
ホイールベース(mm) 2600
トレッド前/後(mm) 1480 / 1475
車両重量(kg) 1220
エンジン型式 A20A3型
エンジン種類 直列4気筒SOHC
総排気量(cc) 1955
ボア×ストローク(mm) 82.7×91.0
圧縮比 9.3:1
最高出力(ps / rpm) 120 / 5800
最大トルク(kg-m / rpm) 16.9 / 4000
変速比 1速 2.529 / 2速 1.481 / 3速 1.030 / 4速 0.700 / 後退 1.904
最終減速比 4.066
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ダブルウイッシュボーン(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク / リーディングトレーリング
タイヤ 195 / 60R14(前後とも)
発売当時価格 260.0万円


【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年 1月号 vol.33
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1988年式 ホンダ アコード クーペ インポートエディション(全3記事)

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【1】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MAKOTO INOUE/井上 誠

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