フルラインターボの旗艦車【2】50mmワイドのGSR-VR|1989年式 三菱 スタリオン 2600 GSR-VR|我が青春のリトラクタブル

ヘッドライトを開くとそれまでの顔つきが一転、「困り顔」のようなユニークな顔つきになる

       
我が青春のリトラクタブル マッチョボディにビッグパワー、これがフルラインターボの旗艦車

【1989年式 三菱 スタリオン 2600 GSR-VR Vol.2】

【1】から続く

 エクステリアはリトラクタブルヘッドライトを採用したスラントノーズやエッジの利いたボディラインが特徴的で、大きなエアダムやダックテールは空力性能の向上を狙ったデザイン。このスタイリングを見るだけで、ポルシェ924をライバル視していたことがよく分かる。そしてエンジンは、デビュー当初こそ自然吸気エンジン搭載車がラインナップされていたが、約1年で消滅。フルラインターボを掲げる三菱らしく、ターボ車のみのグレード構成となった。

 その後は、ライバルたちの進化に合わせて改良を実施。1983年にはGSR-ⅡとⅢにインタークーラーを装着してパワーアップ。翌年には、1気筒あたり大小2本の吸気バルブと1本の排気バルブを持つ世界初の3×2バルブシステムを採用し、200psを絞り出すG63B型DASHエンジン搭載のGSR-Vが追加された。そして1987年には、輸出仕様のワイドボディに同エンジンを搭載した2000 GSR-VRが50台限定でリリースされたのである。

 そして1988年、2600 GSR-VRが登場する。

>>【画像17枚】大径のスピードメーターとタコメーターを配置し、その間にはブーストメーターが収まるインストルメントパネルなど



>> メーター左右にレイアウトされるサテライトスイッチは当時の流行。ステアリングは純正の本革4本スポークで、センターパッド下部にはオーディオのスイッチが設置されている




>> シフトノブとブーツは、劣化していたため交換。オートエアコンは標準装備で、操作パネルのデザインがいかにも80年代らしい。



>> フロントシートは、ファブリックとニットを組み合わせたバケットタイプ。メーカーオプションで、本革シートの設定もあった。


1989年式 スタリオン 2600 GSR-VR(A187A)


SPECIFICATION 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4410×1745×1320
ホイールベース(mm)  2435
トレッド前/後(mm) 1465 / 1425
車両重量(kg)  1320
エンジン型式  G54B型
エンジン種類 直列4気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 2555
ボア×ストローク(mm) 91.1×98.0
圧縮比 7.0:1
最高出力(ps / rpm) 175 / 5000
最大トルク(kg-m / rpm) 32.0 / 3000
変速比 1速 3.400 / 2速 2.016 / 3速 1.345 / 4速 1.000 / 5速 0.856 / 後退 3.578
最終減速比 3.545
ステアリング ボールナット
サスペンション ストラット(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ前/後 205 / 55R16 / 225 / 50R16
発売当時価格 302.5万円


【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年 1月号 vol.33
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1989年式 三菱 スタリオン 2600 GSR-VR(全3記事)

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【1】から続く

text : HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 photo : AKIO HIRANO/平野 陽

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