「実は、実車を見ないで購入を決めたんです」クーペーのイメージのあるGX5だからこその、セダンボディの魅力 〜2016〜｜1972年式 日産 サニー 1200 セダン GX5　Vol.3

【1972年式 日産 サニー 1200 セダン GX5】

【2】から続く

　GX5はクーペのイメージが強い。もっといえば、クーペしか存在しないと思われているほどだ。
「GX5のキャラクターを考えたらスポーティーなクーペを買いますよね」と話すのは、今回の撮影車のオーナー。現存しているGX5はクーペばかりで、セダンは非常に希少だそうで、7年前に信頼できる知人の紹介で購入にいたったそうだ。




「実は、実車を見ないで購入を決めたんです。珍しいセダンということで迷わず買ってしまいました」とのことだ。

　そんなオーナーは現在、B110サニーを3台所有してる。その内訳はクーペが2台と今回の撮影車両のセダンが1台で、すべてGX5だ。オーナーがB110の魅力に取りつかれたのは約20年前。きっかけは友人が所有するGX5に乗せてもらったことだ。

「軽快でエンジンの吹け上がりがすごく気持ち良かったんです。もちろん直結5速MTのフィーリングも独特で、
GX5が好きになってしまいました」

　それ以来、これまで合計すると6台のGX5に乗ってきている。
「特に集めようとか、積極的に探そうとしているわけではないんです。旧車仲間を通じて『こんなGX5があるんだけど』って話が向こうからやってくるんですよ。そうすると、『じゃあ手元に置いておこうかな』という気になってついつい……」とオーナー。希少なセダンGX5は、オリジナルを維持して大切に保管していくそうだ。


▶▶▶【画像28枚】中央の丸形パッドにGXのエンブレムが付けられる、GX5に標準装備される純正品となるウッドのステアリングホイールなど


OWNER’S VOICE／B110サニーとハコスカを愛するオーナー

　先に紹介したように、GX5のファンとなったオーナーは、現在3台を所有。クーペ2台は、ほぼノーマルのホワイトと、排気量アップなどを施して「走り」仕様にカスタムしたサングロウグリーンというラインナップだ。
「セダンは希少なのでノーマルを大事にしたい。ただ、最近は乗っていないんです。サニーの波が行ってしまった感じです」とのことで、今はハコスカに気持ちが傾いている。ただ、「また時間がたてばサニー熱が復活しますよ」とオーナー。こんな調子で気楽に旧車ライフを楽しんでいる。



日産系の旧車をこよなく愛するオーナー。B110サニーGX5のほか、ハコスカGT-Rも所有する旧車フリークだ。




GX5はクーペのみと思われているが、セダンのカタログにもGXは存在している。サングロウグリーンがイメージカラーだったようだ。



1972年式 日産 サニー 1200 セダン GX5（B110）
Specification　諸元
全長 3830mm
全幅 1495mm
全高 1390mm
ホイールベース 2300mm
トレッド前/後 1240 / 1245mm
最低地上高 170mm
室内長 1690mmz
室内幅 1270mm
室内高 1140mm
車両重量 710kg
乗車定員 5名
最高速度 160km / h
登坂能力 tanθ0.53
最小回転半径 4.1m
エンジン型式 A12型
エンジン種類 水冷直列4気筒OHV
総排気量 1171cc
ボア×ストローク 73.0×70.0mm
圧縮比 10.0:1
最高出力 83ps / 6400rpm
最大トルク 10.0kg-m / 4400rpm
トランスミッション型式前進5段後退 1段フルシンクロ（56A）
変速比1速 3.757 / 2速 2.374 / 3速 1.659 / 4速 1.254 / 5速 1.000 / 後退 4.040
最終減速比 3.900
燃料タンク容量 40L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール式
サスペンション前/後 独立懸架ストラット式 / 半楕円リーフスプリング
ブレーキ前/後 ディスク / ツーリーディング
タイヤ前後とも 6.00H-12-4PR
発売当時価格 63万円　※データーはハイオク仕様



初出：ノスタルジックヒーロー 2016年 6月号 Vol.175（記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）

1972年式 日産 サニー 1200 セダン GX5（全3記事）

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