樹庭夢 卓越のハンドメイド技術を駆使しスーパーアートを昇華した傑作車

昼間はステンレス加工の美しさで観る者を圧倒し、夜には約550個にもおよぶLEDが幻想的なナイトシーンをみせつける。全身にみどころを満載した絢爛豪華なこのクルマは、アートトラックの歴史に長くその名をとどめることだろう。

       


平成5年式のファイターを15年かけてコツコツと飾り上げてきた。その間にリニューアルを繰り返し、各パーツはどれも2度〜3度作り替えられている。カミオン誌上にも何度かご登場いただいた名車が、超絶のスーパーアートをまとって再登場だ。

なにより驚かされるのは、これだけのアートパーツがすべてハンドメイドで作られているということだ。自らがデザインした図柄を、知り合いの鉄工所で加工。その後の曲げや溶接、取り付けはすべて自身の手で仕上げられているのだ。 11本の筒出しを配置したシートキャリア、4本のロケットと筒出しが並ぶバイザー、デザイン性豊かなラッセルもどしバンパーと、どれもオリジナリティに富んだ逸品ばかり。なかでも圧巻なのがフロントマスクで、14発の筒出しを装備したブレ留め、複雑な造形をみせるフロントパネル、筒出しを多用した鉄仮面と珠玉のパーツ群が並ぶ。しかも、LEDやストロボライトが大量投入されており、ナイトシーンではフロントマスク全体が光り輝き、圧巻の光のショーを披露してくれる。

サイドパートはハシゴやサイドバンパーといった大型パーツだけではなく、ドアバイザーやフェンダーなどの脇役的パーツがしっかりと作り込まれている。リア周りも同様で、抜き加工や筒出しを巧みに導入。みごたえ満点のディテールアートを展開している。

【写真6点】設計と取り付けは自作!

カミオン2009年3月号トップアートをもとに再構成

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