壱番機 腕利きハンドメイダーが飾り上げた北の大地の注目車

荷台周りでは、車載クレーンをものともせずに装着した煙突マフラーが圧巻だ。直径100mmの極太パイプにパンチングステンレスの遮熱板を装備した逸品で、これもハンドメイドだというから驚かされる。吐き出されるサウンドも外観と同様に豪快そのもので、ファン垂涎の音色を響かせる。

       


ハンドメイドでアートを楽しんでいるオーナー。最近は仕事が忙しくてパーツの製作に時間が割けず、中古パーツなどをリメイクして装着することが多くなったのが少し寂しいと語る。しかし、パーツを加工して取り付けるにも大変な技術を必要とする。

ハンドメイダーとしての腕前の確かさを発揮しているのが鳥カゴ型シートキャリアだ。オリジナリティあふれるデザインを高い工作技術で具現化。自らが筆を執ってニックネームを刻んだメインアンドンやマーカー類の配置など、計算されたディテールメイクがすばらしい。さらに、前面と側面に菱抜きを施した平型バイザーとしぼりパイプを使ったステンレスメッキのミラーステーを装備して、トップパートは豪華な仕上がりだ。

一方で、迫力たっぷりなのがキャブボトムだ。45cmの厚みをもち、頑健なフォルムを誇るキャデラックバンパーは、友人から譲り受けた品をオーナーが加工して取り付けたもの。また、フロントグリルにテラヴィ用を組み合わせたことで、精悍さを感じさせる面構えに変身している。 いつも、どこかしら手を加えているという。進化はとどまることを知らず、撮影後にはシートキャリアを変更したそうだ。

【写真6点】相当な時間と労力をかけてアートアップ。

カミオン2009年7月号トップアートをもとに再構成

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