鬼次郎 いぶし銀パーツを多投した風格漂うレトロスタイル

15cmほどカサ上げすることで絶妙なスタイルを手に入れた荷台周りは、左右のアオリに「イカリ」模様と社名を描くほか、ケツブタには波頭砕ける「荒波」をペイント。筆を執ったのは長い間、森本商事のクルマを手がけているモモタローで、筆致&色使いもみどころながら、下地にウロコステンレスを組み合わせた効果が秀逸で、リアビューにおいて最大級の独創性をアピールしている。

       


社長を務める兄と一緒にアートカンパニーの森本商事をけん引するオーナーが駆る愛車は、「古さにこだわりました」という言葉どおり、伝統的なアート車のエッセンスを随所に散りばめながら、全身をレトロにアートアップ。秀逸スタイルを獲得した注目車だ。

魅力満載のキャブ周りは、ドルフィンの初期型シャッターグリルをスワップしたフロントマスクに重厚な舟型バンパーをコンビネーションし、風格漂うルックスを周囲にアピールする。また、キャブトップには、前面を大胆に跳ね上げた平型バイザーや棒チップをあしらったコの字ミラーステーなど、レトロ風味な大型パーツを装着。フロントパネルに配したウイングマークや、キャブ側面を彩る丸型ドアバイザー&手すりパイプも、古き良き時代を彷彿とさせるアート・スタイルの演出にひと役買っている。そのほか、ハイルーフの側面やドア周りには、ユニークな文句を多数ペイント。観る人を楽しませるエンターテイナーとしての資質をもち合わせている。

なお、リアメッキバンパーの4発を含め、計10発の丸テールを配したリア下周りは、中央の縞鋼板に装着した“龍”のレリーフも懐かしい雰囲気満点。派手さを抑えつつ、センスで勝負した美麗レトロ平ボディ車だ。

【写真6点】全身レトロにアートアップ。

カミオン2009年11月号トップアートをもとに再構成

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