トップアート 名門カンパニーの伝統と若きアートセンスが高次元で融合 姫華丸

トレードマークとなるリア観音扉に描かれた原爆ドームが歴史の爪痕を訴える。テールランプはTTL120で統一して個性的なルックを披露。

       



広島に本拠を置く前村産業運輸は食品輸送のパイオニアとして知られる。この姫華丸はフレーク塗装の白キャブと2本のライトグリーンのストライプで身を包み、リア観音扉にはトレードマークとなる原爆ドームをペイント。前村産業運輸の伝統をしっかり受け継ぎながら、ドライバーの若い感性がプラスされた美麗箱車だ。

注目のトップパートは張り出し量の大きな舟型バイザーに、菱抜きタイプのミラーステーをコンビネーション。こだわりに満ちたバイザーは、上段にオレンジマーカーを並べ、下段に菱抜き、ミミに星抜きをアレンジするなど、確固たる個性を主張している。

そして社長自らが考案したアンダーパートは、舟型バンパーからサイドバンパーへ美しく流れる折り加工されたスリット状のラインが個性的なフォルムを演出する。そのデザインに統一したテーパー仕立てのリアフェンダーも秀逸だ。

ポップな欧文書体が躍る白箱は、2個のアンドンを配したテーパー仕様のボックスや、青地に赤文字の原爆ドームのリアペイントが独自性を強調する。メッキのバッテリーカバーや色彩豊かなホイールマーカーなど細部にも見どころが多彩だ。

各所の写真はコチラから。

写真:石井典幸 文:CAT菱川

カミオン2014年4月号をもとに再構成

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