ノスタルジックヒーロー 珍車秘宝館第2回。
今では当たり前のツインカムエンジンだが、1920年代にDOHCヘッドを持つ市販車を造っていたのがアルファ・ロメオ。その血統を受け継ぐアルファ1300ユニットとは!?
【アルファロメオ GT 1300 ジュニア Vol.1】
珍車秘宝館第1回は、国産車の中でも360ccでハイメカをテンコ盛りにしたマツダ360クーペを取り上げた。第2回(2016年 10月号)はいきなり輸入車、しかもマニアックなアルファロメオGT1300ジュニアの4気筒ユニットだ。
「イタリアのアルファロメオというメーカーは、第二次世界大戦前からツインカムユニットを市販車に採用していたんです。戦前は、グランプリやタルガフローリオ、ミッレミリアなどで数多くの勝利を飾っています。そのノウハウや技術で、高品質で超高性能なスーパースポーツを少量生産していました。今でいうフェラーリ的な存在です。
戦後は、半国有企業となり、量産メーカーに変ぼうしたんです。ただし、ツインカムエンジンだけはどうしても譲れなかったようで、1950年に登場した1900シリーズから、1972年にアルファスッドシリーズが登場するまで、ツインカムエンジンのクルマしか造っていなかったんです。これがアルファロメオの最大のこだわりだったんでしょう」とおもむろに語る珍車秘宝館館長。
>>【画像17枚】これでさらに高回転域が気持ちよく回るハズ。純正の中で一番ハイカムとなる1750用の10548番、通称「48カム」を採用したエンジンなどエンジンルームに収まった1300ユニット。ヘッドカバーは黒い結晶塗装が施されている。キャブはウエーバー40DCOE33の貴重な初期ロットを装着。
ガラスビーズでブラストを施し、新品のように仕上がったアルファ1300ユニット。ヘッド、ブロック、オイルパンまでアルミ製で、ため息が出るほど美しい。
【2】に続く初出:ノスタルジックヒーロー 2016年 12月号 Vol.178(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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