スカイラインの系譜【4】世界の最先端を突っ走る美しいスカイライン、R32の誕生と、後継モデルの歴史

8代目 R32

数ある国産車のなかで、1、2の歴史を誇るスカイライン。日本を代表する乗用車として古くから認知され、いつの時代でも多くのファンに愛されてきた。ここでは、今一度スカイラインの足跡を振り返ってみる。

【スカイラインの系譜 Vol.4】

【画像13枚】数ある国産車のなかで、1、2の歴史を誇るスカイラインの足跡を振り返る

だが、7代目のR31スカイラインは不人気車のレッテルを貼られてしまう。そこで8代目スカイラインは、思い切り走り方向にクルマを仕上げ、ボディサイズも小振りにしている。

美しいデザインのR32は、性能面でも世界の最先端を突っ走っていた。リーダーは新世代のGT-Rだ。パワフルな2.6Lの直列6気筒DOHCツインターボを積み、これに電子制御トルクスプリット4WDを組み合わせ、公道でもサーキットでも痛快な走りを見せつけている。レースでも最強を誇った。

93年に、R32を正常進化させた9代目が登場する。このR33からベース車もワイドボディを採用し、エンジンは2.5Lの直列6気筒を主役とした。これに続く10代目のR34は、R32が築いた直列6気筒スカイラインの完成形と言えるスポーツモデルだ。GT-Rはゲトラグ社製の6速MTを採用し、エアロダイナミクスも徹底して刺激的な走りに磨きをかけている。



8代目 R32

89年にリリースされたR32は、5ナンバーサイズ最後のスカイライン。2ドアハードトップと4ドアセダンの2本立てで、適度なサイズのボディは走り好きのユーザーから高い評価を得た。また、第二世代のGT-Rが登場。グループAレースでは圧倒的な強さを誇った。




9代目 R33

R33は、R32の室内空間の狭さを解消するためにボディを拡大。しかしそれが仇となり、従来のスポーツ志向のユーザーからは敬遠されることに。とはいえ走りはスカイラインそのもので、2.5ℓターボは痛快な走りを披露してくれる。




10代目 R34

最後の直列6気筒スカイラインとなったR34。ボディは肥大化したR33の反省を踏まえて小型化され、同時に剛性も大幅に向上。最強グレードはついに280psに到達した。GT-Rもラインナップされ、圧倒的な運動性能と絶大な人気を誇る。


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【5】へ続く

初出:ハチマルヒーロー vol.045 2018年1月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

スカイラインの系譜(全5記事)

TEXT : HIDEAKI KATAOKA/片岡英明

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