クルマ好き「じいじ」のΣバン【5】「チャイルドシートを付けられるようにしたら完成じゃ」|1977年式 三菱 ギャラン シグマ 1600 エステートバン

現在のオーナーは、義理の息子

ただでさえ珍しいモデル。そのうえ、バンだ。パーツの入手が困難なこと必至のこのレア車を、オーナーは、持ち前の自作技を駆使してフルレストア。そして驚くほどハイクオリティーに、カスタム&チューン。ボディの下までサビひとつない美しさ。その上質な輝きは新車時を超える!?

【1977年式 三菱 ギャラン シグマ 1600 エステートバン Vol.5】

【画像23枚】点火系は、コイルがデンソー製のGTコイル、イグニッションは永井電子機器製のセミトラで強化。プラグコードも含め、すべてリフレッシュされている。下回りをのぞくとアームやメンバーもピカピカで、まるで、すべて交換されているかのよう。エンジンの下周りにも、オイルのにじみひとつ見られない。スペアタイヤを避けるようにレイアウトされたワンオフマフラーは、製作費ウン十万円というスペシャル品だ。オーナーは「見た目がわりー」と、スペアタイヤを取り外してしまった


コブラに交換したシートと、momoで小径化したステアリング以外、ほぼスタンダード仕様をキープしたインテリアは、実は、もっとも劣化が進んでいた部分であり、一番時間を要している。

ダッシュは再成形し、表皮を張り替え。パネル類は、すべてペイント。マット類は、自身で型紙を作ってオーダーしたワンオフもので、純正をも超えるクオリティーで仕上げられている。

「当時モンのオーディオ(クラリオン・シティコネクション)を付け、チャイルドシートを付けられるようにしたら完成じゃ」。作業開始から3年。オーナーが、大好きな旧車イベントに、孫娘たちと出かけられるようになる日は、もうすぐそこだ。


【4】から続く

初出:ノスタルジックスピード vol.024 2020年4月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1977年式 三菱 ギャラン シグマ 1600 エステートバン(全5記事)

TEXT:HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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