あこがれのワイスピ仕様を超越! 全方位完成度を極めたマッシブなZ|フェアレディZ + RB26DET型|魔性の魅力 チューンドS30Z

RB26DET型エンジンをS30Zに搭載

       

しっかりと補強が施されたボディーに合わせて搭載されるエンジンは、ハンのS30Zと同じRB26型。
ただし、トラストのTD07‐25Gタービンを組み込んだシングルタービン仕様で、腰下はノーマル、シリンダーヘッドのみオーバーホールが施され、通常はブースト1.0㎏/㎠で450㎰、1.5㎏/㎠で550㎰まで許容する。

L28型と比べて同じ出力でも当然キャパシティーに余裕がある=長く使えるという判断で、L型よりもRB型を選択。
小西代表がRB型を得意としていることも選んだ理由のひとつだ。

>>腰下はノーマルで、シリンダーヘッドのみO/H済。カムはIN/EXとも東名パワード製の260°/9.15で、1.2mmのメタルガスケットも東名パワード製を使用している。


受け止める駆動系もR33用ミッション&プロペラシャフト、R31用デフ&LSDなどを組み込み、各部にストレスを与えないよう工夫している。

クラッチにエクセディのカーボンツインを選んだのも、扱いやすさと耐久性の高さを考慮したからだ。旧車の乗りにくさを感じさせず、扱いやすくてしかも速い。部品のチョイスからも小西代表のクルマ作りの指針が見えてくる。

「外装はパンデムのエアロをベースに、全体のアイキャッチとなるように前後バンパー、ボンネット、アンダーディフューザーなど、カーボンパーツを随所に取り入れました。カーボン好きなのもありますが、白と黒でサンドされたコンビネーションはバランスもよく、気に入っています」とオーナー。
足まわりはナギサオート製でフルピロ化し、タイヤはフロント255/35R18、リア295/30R18とかなりマッチョ。ワイド化されたフェンダーからはみ出るかのように攻めたセットは、たたずまいもタダものじゃない雰囲気で、常に熱い視線を浴びるそうだ。
「インテリアはフロアを20~30mm上げたので、ペダル、FRPのダッシュボード、ステアリングなどの高さと位置を調整するなど、すべてオーナーが最適なドライビングができるように合わせた完全ワンオフ仕様です。時間がかかるわけですよね」と小西代表は笑う。
11月8日にサーキットでのシェイクダウンが完了。足まわりとエンジンのセットアップの方向性が見え、それを煮詰めれば完成と思われたが、さらなるバージョンアップが控えている。

「実は、リアまわりはまだ未着手で、今後はドライブシャフトの加工、ブレーキの強化、安全タンクの装着に加え、アンダーディフューザー、GTウイングなどの空力パーツの追加を予定しています。リアに安定感をもたらし、車体が落ち着くはずなので、まだまだ速くなりますよ」と小西代表。
fugu Zに近づきたい思いから始まったマシンメイクだが、今では気持ちも含めて本物を超越し、さらなる進化の可能性も秘めている。ただ、オーナーとS30Zの付き合いはまだ始まったばかり、お楽しみはこれからだ。

TEXT:SHINICHI YAMAZAKI/山崎真一 PHOTO:RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックス ブックス) COOPERATION:Custom Sports Mandy/カスタムスポーツ マンディ

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