【3】「修理不能になるまで乗り続けます」新車購入から30年以上も乗り続けているファミリアHB|1988年式 マツダ ファミリア 3ドアハッチバック フルタイム4WD 1600 DOHCターボGT-X

ファミリアGT-Xとオーナー

【2】から続く

1987年2月にGT-Aを追加。このモデルはフルタイム4WDとターボエンジンを搭載しているのはもちろん、軽量化をした競技ゲース車であった。ついにファミリアは国内外のモータースポーツ、そしてWRCに参戦し勝利を収めたが、他の強豪と比べてエンジンが非力だったこともあり、1993年にWRCでのワークス活動を終了した。

【最強の系譜 4WD+ターボ 1988年式 マツダ ファミリア 3ドアハッチバック フルタイム4WD 1600 DOHCターボGT-X vol.3】

 このような実績から、ファミリアにラリーのイメージを重ねる人は少なくないが、オーナーもその勇姿に影響された一人。とはいえ、スタイリングに一目ぼれし、ツインカムエンジン搭載車だったというのが起爆剤だったわけだが、ターボ+フルタイム4WDというオマケも付き、試乗して一発で虜になったそうだ。そして、ラリーでの勇姿を見てあこがれるとともに新型が登場するということを聞きつけ、購入に踏み切ったという。

 オーナーがファミリアを新車で購入して、今年で29年目(取材当時)。これまでに足周りやエアコンの故障はあったものの、機関系はまだまだ元気。それだけに「部品が入手できずに修理不能になるまで乗り続けます」と、今後の抱負を語った。
【画像17枚】インテリアでは、GT-Xはサイドサポートが張り出したスポーティバケットシートが標準装備。シートカバーは当時販売店オプションで設定されていたもの。センターコンソールには、センターデフロックのON/OFFスイッチと、ハイトコントロールサスペンションの切り替えスイッチを設置。ともに、インジケーターの表示で作動状況が分かる



>>助手席側上面をトレー形状にし、開放感と利便性をもたせたインパネ。ステアリングは純正革巻きで、運転席右のエアコン吹き出し口下には、当時モノのFET極東製ターボタイマーが収まる。


OWNER’S VOICE
足代わりとしても乗りたいが、部品不足が悩み

以前、足周りが故障したとき、3ヶ月かけてアジアや欧州で部品を探してもらったものの、結局出てこなかったという苦い思い出があるオーナー。それだけに「足代わりとしても乗りたいのですが、壊れたらパーツがないという心配もあるので、乗るのは仲間とのツーリングくらいですね」と話す。
今後のレストア予定はとくにないそうだが、現状キープが目標。まだまだ元気なファミリアとのカーライフを、末永く楽しんでいただきたい。



主要諸元 Specifications
1988年式 マツダ ファミリア 3ドアハッチバック フルタイム4WD 1600 DOHCターボGT-X(BFMR)

全長×全幅×全高(mm) 3990×1645×1394
ホイールベース(mm) 2400
トレッド前/後(mm) 1400/1425
車両重量(kg) 1100
エンジン型式 B6型
エンジン種類 直列4気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1597
ボア×ストローク(mm) 78.0×83.6
圧縮比 7.9:1
最高出力(ps/rpm) 140/6000
最大トルク(kg-m/rpm) 19.0/5000
変速比 1速3.307/2速1833/3速1.233/4速0.970/5速0.795/後退3.166
最終減速比 3.850
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ストラット(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 185/60R14(前後とも)
発売当時価格 190万円

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1988年式 マツダ ファミリア 3ドアハッチバック フルタイム4WD 1600 DOHCターボGT-X(全3記事)
初出:ハチマルヒーロー 2017年5月号 Vol.41

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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TEXT:Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO:YOSHITAKA TAKAHARA/高原義卓

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