VR-4のオーナーも三菱のWRCでの快進撃を見て欲しくなったファンの一人。「現在はとにかく新品パーツの製廃がネックです」|1989年式 三菱 ギャラン 2.0 DOHC ターボ VR-4【3】

ハイスペックを誇示するボディサイドのデカール

【2】から続く

ベース車のままでもWRCで勝つためにさまざまな最先端技術が取り入れられたVR-4。エンジンは205psまで出すことができ、そのパワーを支えるフルタイム4WDも搭載されている。

【最強の系譜 4WD+ターボ  1989年式 三菱 ギャラン 2.0 DOHC ターボ VR-4 vol.3】

 最新技術を盛り込んだACTIVE‐FOURで武装したVR-4は、89年のWRC1000湖ラリー(フィンランド)などで優勝したほか、アジア・パシフィックラリー選手権でも活躍し、ラリーファンを熱狂させた。加えて、ハイテク&ハイパワー4WDの元祖として、自動車史に残る名車のひとつに数えられるほど高く評価された。

 海外ラリーで活躍した鮮烈な姿に魅了されたのが女性オーナーの佐藤さん。「10代の頃に欲しかったのですが当時は購入できず、やっと所有できる環境になって手に入れました」と11年前の購入当時を振り返った。「年々、純正部品がなくなり維持することが難しくなっていますが、可能なかぎり頑張ります」と、念願のVR-4との生活を続ける思いを語ってくれた。

【画像17枚】経年劣化により購入時に再塗装したとのこと。しかし取材当時に「全体的にまた塗装が劣化してきたので全塗装したい」と話すオーナー。シートはレカロ製に交換。ウィランズのハーネスはそのレカロシートとセットで付いてきたもの。ここだけ見るとラリーでもやっていそうだが、「一度も使ったことはないです」とも



>>ステアリングをナルディ製に変更するなどモディファイを加えているが、内装のコンディションもよい。



OWNER’S VOICE
生まれ育った北海道にギャランで帰ることが夢

走行距離の少ないワンオーナー車両を購入したオーナーだが、「経年劣化で思わぬトラブルが出て、かなり大変でした。現在はとにかく新品パーツの製廃がネックです」とのこと。
いつか北海道にギャランで帰り、競走馬だったハタノギャランの弟や妹に会いにいくことが夢だという(残念ながらハタノギャランは数年前に永眠)。以前の車検時にオルタネーターやサーモスタットなどを交換したので、安心して遠出できる。夢の実現は近い!?



ギャラン 2.0 DOHC ターボ VR-4(E39A)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4560×1695×1440
ホイールベース(mm) 2600
トレッド前/後(mm) 1460/1450
車両重量(kg) 1380
エンジン型式 4G63型
エンジン種類 直列4気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1997
ボア×ストローク(mm) 85.0×88.0
圧縮比 7.8:1
最高出力(ps/rpm) 220/6000
最大トルク(kg-m/rpm) 30.0/3500
変速比 1速2.846/2速1.684/3速1.115/4速0.833/5速0.666/後退3.166
最終減速比 4.933
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/ダブルウイッシュボーン
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 195/60R15(前後とも)
発売当時価格 273.6万円

【1】【2】から続く

1989年式 三菱 ギャラン 2.0 DOHC ターボ VR-4(全3記事)
初出:ハチマルヒーロー 2017年5月号 Vol.41

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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TEXT:Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO:AKIO HIRANO/平野陽

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