かつてレース界を華やかに彩った、日本で馴染みのある希少な車両を紹介!|健在なり、日本のグループCカー【9】

1993年、NA3.5ℓ時代のル・マンでもターボCカーは参戦できたがハンディを課せられた。オーベルマイヤーのポルシェ962Cもそうした車両の1台だったが注目はマシンでなくカラーリング。まさかACOがスポンサー!?

ヒストリックカーレースの最高峰、ル・マン・クラシックが2016年も開催された。相変わらず盛況だったが、今回は人気のグループCカーレースも組み込まれ、かつてない盛り上がりを見せていた。そして、目についたのが日本勢の存在。かつてル・マンやJSPCを走った車両が再びル・マンを快走した。その様子をお伝えしよう。

【健在なり、日本のグループCカー vol.9】

ポルシェで知られる黄色いフロムエーカラーは、JSPC終盤期に日産R91CKを彩った。両車ともノバ・エンジニアリングのメンテナンスで、単純に車両を入れ替えただけの話だが、当時最強のVRH35型エンジンを得ることで上位完走率が高かった。

また、ノバの車両だけあってドライバー陣容も充実。中谷明彦とバイドラーの黄色いレーシングスーツは、華やかなサーキットにあってもひと際目立つ存在になっていた。

ほかにも、日本で馴染みのある希少な車両を最後に何台か紹介しておきたい。ランチアLC2(ガレーヂ伊太利屋が導入)やザウバー・メルセデスC11(WEC、WSPCでワークス参戦)がその代表例。93年のオーベルマイヤーポルシェはスポンサーがすごい! いずれもグループCレースの歴史を作ったキーマン(カー?)だ。
【画像17枚】かつてレースを彩った車両たちが登場するル・マン・クラシックには、日本で馴染みのある車両たちも登場する


>>スピードと燃費の両立が迫られたグループCカー作りで意表を突く5Lターボを繰り出したメルセデス・ベンツ。大排気量+低過給ターボの組み合わせは目からうろこ。C9の空力を改善したC11は圧倒的に強かった。
【8】から続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
健在なり、日本のグループCカー(全9記事)
関連記事:ル・マン・クラシック

text&photo : Akihiko Ouchi/大内明彦

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