すでに再戦への意欲は満々!? 残念な結果にもその顔には笑顔が印象的|健在なり、日本のグループCカー【5】

1990年のル・マンにNMEのワークスカーとして参戦した日産R90CK。久保田克昭さんが入手後はグループCカーレースのトップコンテンダーとして活躍。性能を引き出す走りはみごとのひと言だ。

ヒストリックカーレースの最高峰、ル・マン・クラシックが2016年も開催された。相変わらず盛況だったが、今回は人気のグループCカーレースも組み込まれ、かつてない盛り上がりを見せていた。そして、目についたのが日本勢の存在。かつてル・マンやJSPCを走った車両が再びル・マンを快走した。その様子をお伝えしよう。

【健在なり、日本のグループCカー vol.5】

各クラス(グリッド)の定数は、ル・マンのフルグリッドに従い55台前後。これが7クラス(グリッド)設けられたため、400台近い車両が所狭しとパドックを埋め尽くしていた。これは、どんなミュージアムをもってしても、その質と量において、比肩し得るところはないだろう。

なんとか参戦にこぎつけた国江さんだったが、燃料系のトラブルにより完走はならず。残念な結果だけに再戦の意欲は満々。笑顔が印象的だった。

一方、日産R90CKを駆った久保田さんは、この世界では知る人ぞ知る人物。前回、ル・マンで開かれたグループCレースでは、断トツのポールポジション、決勝も驚異の追い上げ(2人1組でドライバー交替が義務づけ)で3位獲得と速いところを見せいた。また、クラシックF1ではロータス72Eを駆り、モナコGPをポール・トゥ・ウインで勝っている、文字どおりの最速ジェントルマンドライバーだ。

今回もポールポジションを獲得。決勝は、トップを快走しながら最終ラップでまさかのガス欠。ピットの計算ミスから勝利を逃していた。
【画像17枚】一方久保田さんは今回もポールポジションを獲得。トップを快走するもまさかの結末!?


>>1990年のル・マンにNMEのワークスカーとして参戦した日産R90CK。久保田克昭さんが入手後はグループCカーレースのトップコンテンダーとして活躍。性能を引き出す走りはみごとのひと言だ。

【6】へ続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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関連記事:ル・マン・クラシック

text&photo : Akihiko Ouchi/大内明彦

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