コースサイドで車両を眺めていると、懐かしい感覚がよみがえってくる。当時と同じゼッケン25|健在なり、日本のグループCカー【6】

日本のグループCレースにポルシェ旋風を巻き起こしたトラストポルシェ956。サルトサーキットを走る姿を改めて眺めると、日本で果たした功績の大きさを再確認させられる。

ヒストリックカーレースの最高峰、ル・マン・クラシックが2016年も開催された。相変わらず盛況だったが、今回は人気のグループCカーレースも組み込まれ、かつてない盛り上がりを見せていた。そして、目についたのが日本勢の存在。かつてル・マンやJSPCを走った車両が再びル・マンを快走した。その様子をお伝えしよう。

【健在なり、日本のグループCカー vol.6】

久保田さんのR90CKは、90年のル・マンに参戦したNME(ニッサンモータースポーツ・ヨーロッパ)の25号車。この年のル・マンは、僚友となる24号車が1000psオーバーの予選用VRH35型エンジンを積み、2番手以下に6秒以上の大差をつけてポールポジションを獲得。関係者やファンの度胆を抜くポテンシャルを見せ、注目を浴びたレースだった。

グループCレース参戦当初の久保田さんは、当時と同じくゼッケン25で走っていたが、現在は日本のニスモのエースゼッケンである23に代え、同シリーズにレギュラー参戦中だ。

それにしても、コースサイドで車両を眺めていると、懐かしい感覚がよみがえってくる。日本で見覚えのある車両が少なからず走っていたからだ。
【画像17枚】グループC参戦当初の久保田さんは、当時と同じくゼッケン25で走っていたが、現在は23に変更し、同シリーズにレギュラー参戦中だ

>>ポルシェ962Cの終盤期、各チームは戦闘力を引き上げるため独自のモディファイを実施。リアカウルをショート化、ウイングをカウル一体型から分離型に変更したレイトンポルシェ。

【7】へ続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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関連記事:ル・マン・クラシック

text&photo : Akihiko Ouchi/大内明彦

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