国内で作られた唯一無二のオープンエアモデル!|1986年式 日産 レパード XS-Ⅱ コンバーチブル【1】

1986年式 日産レパードXS-Ⅱ 改

       
レパードは1986年に2代目となって、2ドアのパーソナルクーペへと変ぼうを遂げ、この時期のトレンドの電子制御による各種マネージメントが本格導入された画期的モデルだった。好景気の影響もあって自動車好きたちからは、アメニティを追求したオープンエアモデルが待望されていた……そんな時期に誕生したスペシャル仕様がこのクルマなのだ!!

【1986年式 日産レパードXS-Ⅱ vol.1】

 1980年代に入って自動車技術のトレンドは、電子制御によって付加価値を高めることを目指していた。エンジンマネージメントにサスペンション制御、そしてギミックを搭載したインストルメントやインテリアが登場し始めるのだ。日産自動車では初代レパードから、エレクトロニック・デジタルメーターの設定(後期型から採用)やソフト、ミディアム、ハードの3段階の減衰力を任意に選べる3ウェイアジャスタブルショックアブソーバーを搭載している。これはZ31型が採用したものと同型。後期型から登場するアルティマに搭載されていたスーパーソニックサスペンションとは異なる。

 これらは自動車が自体が取得した情報を元に制御するという、現代の高度な走行制御につながる電気仕掛け時代の幕開けでもあった。特に日産は、世界に先駆けて搭載した後輪操舵システム(4WS)のHICASなど、先進技術を続々を発表。レパード(HICASの設定はなし)もその対象車種となっていたのだ。

 さてこの車両だが、製作したのは愛知日産。写真の通りのオープンエア仕様。1986年に改造申請がなされている1台だ。

【画像20枚】ボディカラーは「ホワイトツートン」。目立った塗装剥げがなく、オーナーの手入れにより新品同様の見栄えである。このクルマを調べているとき、市販モデルでは取材車両と同じものは存在しなかった。判明したことは、この車両は宣伝目的の特別仕様だったことだ




>>フロントバンパーには、日産純正のスポイラーが装着されている。これは販売店オプションのパーツ。



>>テールランプにガーニッシュが装着されているのが前期型の特徴。もちろん、美しいコンディションをキープ。


1986年式 日産レパードXS-Ⅱ 主要諸元

全長×全幅×全長(mm) 4680×1690×1370
ホイールベース(mm) 2615
トレッド前/後(mm) 1435/1435
車両重量(kg) 1370
エンジン型式 VG20ET型
エンジン種類 V型6気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 1998
ボア×ストローク(mm) 78.0×69.7
圧縮比 8.5
最高出力(ps/rpm) 155/5600
最大トルク(kg-m/rpm) 21.3/3600
変速比 1速2.842/2速1.542/3速1.000/4速0.686/後退2.400
最終減速比 4.111
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 205/60R15(前後とも)
発売当時価格 特別仕様のため価格不明


【2】へ続く

初出:ハチマルヒーロー 2017年3月号 Vol.40
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1986年式 日産レパードXS-Ⅱ(全3記事)

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TEXT:HACHIMARU HERO/編集部 PHOTO:MOTOSUKE FUJII/藤井元輔(サルーテ)

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