今なお愛されるR32は、GT-Rだけじゃない|1989年式 日産 スカイライン GTS-t【1】

ターボ付きを表す小文字のtが誇らしげなリアエンブレム。

       
R32というと、やはりGT-Rのイメージが強い。RB26DETT型という最強エンジンとトルクスプリット型4WDのアテーサE-TSを採用し、レースでは前人未到の29連勝を達成したのだから当然だろう。しかし、2.0Lを中心としたGTS系もさらなる進化を遂げ、多くのスカイラインファンから支持された。

【1989年式 日産 スカイライン GTS-t vol.1】

 1989年5月にデビューした8代目R32スカイラインは、「スポーティーなスタイルと高質な走りを追求した高性能スポーツセダン」をコンセプトに開発された。ボディは国産6気筒エンジン搭載車としてもっともコンパクトなサイズとしつつ、トレッドを拡大して全高をダウン。先代R31よりもワイド&ローを強調したディメンションとなったのだ。また、フェンダーを張りのある曲面で構成し、フロントからリアにかけて流れるようなサイドラインを入れることで、運動性能の高さや個性を表現している。

【画像17枚】RB20DET型は、ハイフローセラミックボールベアリングターボやADポートの採用、インタークーラー吸気配管径の拡大やブーストアップなどにより、R31よりも25ps/2.5㎏-m向上した。R32のリアスポイラーは2種あり、この個体に装着されているのはAタイプ。2ドアはBタイプも選べたが、4ドアはAタイプのみの設定だった


R32スカイラインGTS-t

前期では全9色のボディカラーをラインナップ。内2色は4ドア専用色だった。なお、後期ではテールランプの意匠が変更され、「SKYLINE」エンブレムが大きくなった。
>>前期では全9色のボディカラーをラインナップ。内2色は4ドア専用色だった。なお、後期ではテールランプの意匠が変更され、「SKYLINE」エンブレムが大きくなった。



【2】へ続く


初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1989年式 日産 スカイラインGTS-t(全3記事)

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text:Rino Creative/リノクリエイティブ photo:MAKOTO INOUE/井上 誠

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