20代前半にしてGT-Rを手に入れたオーナー|1993年式 日産 スカイライン GT-R Vスペック【3】

GTS系にはないグラマラスなフォルムもGT-Rの魅力。Vスペックはグレードを示すステッカーがなかったが、取材車両にはVスペックⅡのものが貼られている

【R32という存在  1993年式 日産 スカイライン GT-R Vスペック vol.3】

 20代前半にしてGT-Rを手に入れたオーナーは、以前からスポーツ系のクルマが好きで、とくにGT-Rのスタイリングにあこがれていた。ただ、免許取得後は運転の感覚を磨くためにコンパクトカーを購入。しかし約1年後にはMR-Sに乗り換えたそうだ。そして軽快な走りを堪能したオーナーが次に求めたのは、大排気量のビッグパワー。そこで選んだのがZ33だった。しばらくはZの雰囲気とパワフルな走りを楽しんでいたが、今年初夏に知人からコンディション抜群のGT-Rの存在を知る。そして迷うことなく、4カ月ほど前に購入した。

 ちなみにこの個体を販売したのは、岐阜県のアウトレーベン・シャッツェス。当初は代表の大前光史さんが自分で乗るために仕上げていた個体で、タイヤハウスからフロア下までペイントし、各部には新品パーツを装着している。つまり、中古車として販売するには採算を度外視した内容なのだ。それだけにコンディションはお墨付きで、オーナーも大満足。そして「Z33は上級なスポーツクーペのような感覚でしたが、GT-Rはもっとスパルタンで、いかにもスポーツカーといった雰囲気。とにかくカッコいいです」と話す。オーナーは免許取得後数年であこがれのクルマを手に入れてしまったわけだが、一生手放さないと宣言した。

【画像15枚】メーターは基準車からの変更はなし。スピード、タコともに常用域を真上に配置するのは、スカイラインの伝統。3連メーターは本来最上段にあるのだが、取材車両は水温、油温、油圧の各メーターをまとめたデフィ製のDINゲージを中段にインストールする

ハイパワー&ハイレスポンスで、他の市販エンジンとは一線を画すRB26DETT型。この個体はARC製スーパーインダクションボックスを装着。
>>ハイパワー&ハイレスポンスで、他の市販エンジンとは一線を画すRB26DETT型。この個体はARC製スーパーインダクションボックスを装着。


センターコンソールをドライバー側に傾け、操作性向上を狙ったインパネ。HKSのブースト計やパーソナルのステアリングは当時モノ。
>>センターコンソールをドライバー側に傾け、操作性向上を狙ったインパネ。HKSのブースト計やパーソナルのステアリングは当時モノ。

【2】から続く

スカイライン GT-R VスペックⅡ(BNR32)
全長×全幅×全高(㎜) 4545×1755×1355
ホイールベース(㎜)  2615
トレッド(㎜) 1480(前後とも)
車両重量(㎏)  1500
エンジン型式  RB26DETT型
エンジン種類 直列6気筒DOHCツインターボ
総排気量(cc) 2568
ボア×ストローク(㎜) 86.0×73.7
圧縮比8.5:1
最高出力(ps/rpm) 280/6800
最大トルク(㎏-m/rpm) 36.0/4400
変速比 1速3.214/2速1.925/3速1.302/
4速1.000/5速0.752/後退3.369
最終減速比 4.111
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション マルチリンク(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 225/50R17(前後とも)
発売当時価格 526.0万円


初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1993年式 日産 スカイライン GT-R Vスペック(全3記事)

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TEXT:Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO:RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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