「このまま素晴らしいボディを維持して、乗りつづけたいと思います」|1969年式 いすゞ 117クーペ【3】

ウッドステアリングはISUZU SPORTSオリジナル。ホーン部分は純正の唐獅子マークが入っている。インパネの木目部分はすべて張り替え新品同様に仕上げられている

【イーネ!いすゞ 1969年式 いすゞ 117クーペ vol.3】

 今回取材させていただいた車両は、ハンドメイドの中でもさらに初期に生産されたタイプⅠ。しかも、これだけキレイな個体はかなり希少といえるだろう。

 オーナーはノスタルジックヒーローの表紙を飾ったトヨタスポーツ800に続き2回目の登場。もともとサーキット走行を趣味としており、旧車に興味はあったものの購入までは踏み切れなかったそうだ。

 しかし、馴染みの旧車ショップで出合ったヨタハチに一目惚れし、購入。その後、ミゼットMP5、チェリーX1・Rと旧車趣味にはまり、先日いすゞ車専門ショップ「ISUZU SPORTS」に入庫したハンドメイドタイプ1を購入。同社で長年板金作業を行ってきた職人の手により、完ぺきなボディラインへと仕上げられた。

「決してサーキットを走るクルマではないですが、ゆったりした乗り味を気に入っています。このまま素晴らしいボディを維持して、乗りつづけたいと思います」とオーナー。117クーペはいつの時代も大事にされ、さらに次の世代へと引き継がれていくのである。

【画像20枚】ISUZU SPORTSによってエキマニをはじめ徹底的にレストアされたエンジンルーム。電力不足解消のためオルタネーターはICレギュレーター付きに変更。必要ないボルテージレギュレーターは、純正風に見せるためダミーを装着。ニスモ製電磁ポンプを導入


>>フロントシートも張り替えが施され、新品同様に。シートは高さが天井と合わず、かさ上げして調整。数センチ単位で個体差があるのもハンドメイドならではの特徴。タイプⅠのためウインドーハンドルは逆回しだ。


>>スポーティーなイメージを演出する4連サブメーター。右から水温、油圧、燃料、電流の各独立メーター。


1969年式いすゞ117クーペ(PA90)

●全長4280mm
●全幅1600mm
●全高1320mm
●ホイールベース2500mm
●トレッド前/後1325mm/1310mm
●最低地上高180mm
●車両重量1090kg
●乗車定員4名
●登坂能力tanθ0.51
●最小回転半径5.2m
●エンジン型式G161W型
●エンジン種類水冷直列4気筒DOHC
●総排気量1584cc
●ボア×ストローク82×75mm
●圧縮比10.3:1
●最高出力120ps/6400rpm
●最大トルク14.5kg-m/5000rpm
●変速比1速3.467/2速1.989/3速1.356/4速1.000/後退3.592
●最終減速比4.111
●燃料タンク容量58L
●ステアリング形式ボールスクリュー式
●サスペンション前/後コイルスプリング式独立懸架ダブルウイッシュボーン/セミフローティングリーフスプリング・トルクロッド付
●ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング
●タイヤ前後とも6.45H-14-4PR
●発売当時価格172万円


【1】【2】から続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2019年6月号 vol.193
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1969年式 いすゞ 117クーペ(全3記事)

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photo: Isao Yatsui/谷井 功 Cooperation : Isuzu Sportas/イスズスポーツ

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