MTはシフトチェンジの感触良好! 初代コペンの良さを継承しつつ、1ランク上の品質感を持ったコペンセロ|2005年式 コペン VS 2016年式 コペンセロ【2】

新旧コペンを並べて比較

       
平成ABCトリオの時代終了後、突如登場したコペン。多くのオーナーに支持され10年に渡り販売。間を空けず代替わりした2代目コペンはキープコンセプトながら新しい機構がたくさん。この2台を比較し、それぞれの良さを探ってみた。

【2005年式 コペン VS 2016年式 コペンセロ vol.2】

 コペンは特別仕様車も多く、ほぼ1年ごとに「アニバーサリーエディション」を発表。2012年に最後の特別仕様車「10thアニバーサリーエディション」を発表し、生産終了を迎えた。

 最新車両の方は、丸形ヘッドライトで初代のデザインにもっとも近いコペンセロを選択。デザインだけでなくクルマの性格としても初代に一番近いモデルと言える。他にスポーティーモデルである「ローブ」、汎用性とアウトドアを意識した「エクスプレイ」がラインナップされている。

 2代目コペンは、外装に頼らず骨格だけでクルマ全体の強度を確保する構造「D‐Frame」が特徴。そのため、初代コペンと比べて剛性感が強く、コーナーを抜けるときにクルマのヨレを感じることがなくなった。

 今回の撮影車両は7速CVTだが、マニュアルのシフトチェンジの感触がよく、カチッカチッとしっかり決まるクルマなのだ。エンジンの吹けあがりもよく、街中でも高速道路でも流れをリードすることが可能で、使い古された言葉だが、1つ上のクラスの品質感を持つ軽自動車だ。

 唯一の欠点はサスペンション。不特定多数のオーナーに満足してもらうため、ちょうど良い硬さを狙った結果なのだろうが中途半端感はいなめない。ローブはもう少し硬く、セロはもう少し柔らかくといったセッティングが必要。もちろんそれは購入した各オーナーに任せる部分でもある。サスのセッティングが決まったら、文句無しのクルマになるだろう。

【画像31枚】最新車両は2代目コペンのうち、初代のデザインに最も近いセロを選んだ



>>デザインを大きく変えた2代目コペンだが、遅れてこのセロをラインナップ。初代コペンに近いデザインだが、比べてみると大きく違う。デザインの方向性は英国クラシックな雰囲気で、MG-Bといったあたりがデザインコンセプトになっているように感じる。乗り心地はNCロードスターに近く、狭さは感じない。S660よりも視界の広さは良好で、街乗りが快適なクルマだ。


>>ステアリングはアルティメットエディションSのmomoステアリングを装着。


2005年式コペン(ABA-L880K)


●全長×全幅×全高(mm) 3395×1475×1245
●室内長×室内幅×室内高(mm) 890×1250×1040
●ホイールベース(mm) 2230
●トレッド(mm) 1300×1290
●車両重量(kg) 830
●エンジン種類 直列4気筒横置DOHCターボ
●総排気量(cc) 659
●ボア×ストローク(mm) 61.0×56.4
●圧縮比 8.2:1
●燃料タンク容量(L) 40
●最高出力(ps/rpm) 64/6000
●最大トルク(kg-m/rpm) 11.2/3200
●変速比 1速3.181/2速1.842/3速1.250
4速0.916/5速0.750
●タイヤ 165/50R15 73V(前後とも)
●発売価格  182万円


2016年式コペンセロ(DBA-LA400K)

●全長×全幅×全高(mm) 3395×1475×1280
●室内長×室内幅×室内高(mm) 910×1250×1040
●ホイールベース(mm) 2230
●トレッド(mm) 1310×1295
●車両重量(kg) 850
●エンジン種類 直列3気筒12バルブDOHCターボ横置
●総排気量(cc) 658
●ボア×ストローク(mm) 63.0×70.4
●圧縮比 9.5:1
●燃料タンク容量(L) 30
●最高出力(ps/rpm) 64/6400
●最大トルク(㎏-m/rpm) 9.4/3200
●変速比 1速3.181/2速1.842/3速1.250
4速0.916/5速0.750
●タイヤ 165/50R16 75V(前後とも)
●発売当時価格 192.8万円


【1】から続く


初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

2005年式 コペン VS 2016年式 コペンセロ (全2記事)

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text:Hachimaru Hero/編集部 photo: Leo Nakamura/中村レオ

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