コレ軽自動車のインパネなの? 独特な音と匂いが忘れられず、フロンテクーペにまた乗りたくなった|1972年式 スズキ フロンテ クーペ GXF【2】

回転計、速度計、水温計、電流計、時計などを一直線上に配置した6連メーターがスポーティーな印象を与えるインパネデザイン

       
【1】から続く

【サブロク紳士録 1972年式 スズキ フロンテ クーペ GXF vol.2】

取材車両のオーナーがこの本格軽スポーツカーを手に入れたのは今からおよそ12年前になる。

「免許取り立ての20代の頃にもともとフロンテクーペに乗っていたんです。そのときの2ストロークエンジンの独特な音と匂い、トルクの盛り上がりが何年たっても忘れられなかったんです。それでいろいろ探していたところ、偶然ネットオークションでいい個体を見つけて。すぐ購入しましたね」

手に入れた時の状態は、意外にも良く、とくに外装は前オーナーの行き届いた手入れなどもあって現在とほぼ変わりないコンディションだったという。

「機関も好調でした。神奈川県の秦野から山梨県の甲斐市まで高速道路を使って自走で帰ってこれましたよ」

しかし、そこは旧車の世界。手に入れてからのトラブルは決して少なくなかったそうだ。

「一番大変だったのは夏場にラジエーターホースが裂けてフロアが水浸し状態になってしまったこと。フロアが緑色になってしまい車内がサウナ状態になりながら帰ってきましたよ(笑)」

【画像21枚】レザーに似せた質感が高級感たっぷりの前後に160㎜動かすことができるリクライング式フロントシート。下には温度計も設置された大型サイズのルームライトなど


>> クラシカルな雰囲気を漂わせる木目調のステアリングは3本スポークタイプ。
 

>>シフトノブも木目調を採用。トランスミッションは4速MTだ。

>>3代目フロンテの水冷エンジンを採用した派生クーペモデル







1972年式 スズキ フロンテ クーペ GXF

全長2995mm
全幅1295mm
全高1200mm
ホイールベース2010mm
車両重量480kg
エンジン型式/種類LC10W型/水冷2サイクル直列3気筒
総排気量356cc
最高出力(ps/rpm)37/6500
最大トルク(kg-m/rpm)4.2/4500
サスペンション前/後コイルスプリングウイッシュボーン独立/コイルスプリングセミトレーリングアーム独立
ブレーキ前/後ツーリーディング/リーディング・トレーリング
発売当時価格46万円


【3】へ続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2019年2月号 vol.192 
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1972年式 スズキ フロンテ クーペ GXF(全3記事)


関連記事:スズキ

関連記事:サブロク紳士録

photo:RyotaSato/佐藤亮太

RECOMMENDED

RELATED

RANKING