世界初のモイスチャーコントロールも! ハンドフリー電話や8ミリビデオ・テレビもオプションに【2】1989年式 日産 セドリック セダン V30 ターボ ブロアムVIP

ブロアムVIP系は、非回転式パッドにラジオやオートスピードコントロールのスイッチを備える光通信ステアリングを装備

       
【 1989年式 日産 セドリック セダン V30 ターボ ブロアムVIP Vol.2】

【1】から続く

 Y31は、日産の最上級サルーンという枠にとらわれず、一気に若返りを狙ったモデルだ。エクステリアはもちろん、インテリアもそれまでの日産車に多く見られた切り立ったようなダッシュボード形状を廃止し、室内の広さを強調した開放感のあるデザインに変更。上位グレードには、世界初のモイスチャーコントロール(加湿器)が装着され、ハンドフリー電話や8ミリビデオ・テレビといった、エグゼクティブの必需品となる装備もオプションで用意された。

 より洗練された内外装に加え、シャシーやメカニズムもさらに進化した。フロントサスペンションは従来からのストラットだが、リアにはセド・グロ初の独立懸架となるセミトレーリングアームを採用し、抜群の乗り心地と安定性を手に入れたのだ。また、最上級のブロアムVIPには、1985年の第26回東京モーターショーで参考出品されたコンセプトカー「CUE―X」に搭載された電子制御エアサスペンションを採用。合わせて、4WAS(4輪アンチスキッド)も標準装備。さらに、ステアリングもラック&ピニオンとなり、操舵応答性を高めるとともに、直進安定性がアップしたことも見逃せないポイントとなっている。


>> 【画像18枚】新開発のハイフローターボを採用し、低回転から高回転まで優れたレスポンスとパワーを発揮してくれるVG30ET型エンジンなど




>> 取材車両はメーカーオプションを組み合わせたスーパーセレクションⅢ仕様のため、本革シートを装着。運転席のシート位置を2名分記憶するマイコンパワーシートも装備する。





>> 後席は分割式パワーシート。ドアトリムまで本革があしらわれるなど、作りはとにかく豪華。



1989年式 日産 セドリック セダン V30ターボ ブロアムVIP(Y31)

Specification 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4860×1720×1400
ホイールベース(mm)  2735
トレッド前/後(mm) 1445/1460
車両重量(kg)  1520
エンジン型式  VG30ET型
エンジン種類 V型6気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 2960
ボア×ストローク(mm) 87.0×83.0
圧縮比 8.3:1
最高出力(ps/rpm) 195/5200
最大トルク(kg-m/rpm) 30.0/3200
変速比 1速2.785/2速1.545/3速1.000/
4速0.694/後退2.272
最終減速比 3.700
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205/65R15(前後とも)
発売当時価格 428.3万円




【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年 5月号 vol.35
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1989年式 日産 セドリック セダン V30 ターボ ブロアムVIP(全3記事)

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【1】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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