登場車両の実写版として紹介してきた車両に会える「サーキットの狼ミュージアム」 |池沢早人師・サーキットの狼ミュージアム  Vol.1

エントランスから入っていちばん目につく場所にはやはりこの3台。ロータス・ヨーロッパ、ディノ246GT、そしてポルシェ・カレラRS。ドラマのあるモデルばかりだ

       
目的やテーマ別に車両を集めた自動車博物館は少なくないが、コミックに登場する車両が一堂に会したミュージアムとなると、世界広しといえどもそうザラにあるわけではない。サーキットの狼ミュージアムは、そんな性格の色濃い自動車博物館で、サーキットの狼愛読者であれば目がクギ付けになるのは間違いない。ファン同士で訪れれば、車両の前で延々と登場シーンを語り合うことになるのは必至。ひと味違った楽しみ方ができる博物館だ。

【池沢早人師・サーキットの狼ミュージアム Vol.1】

 「サーキットの狼」登場車両の実写版として紹介してきた6台の個体は、すべて「サーキットの狼ミュージアム」所蔵の車両である。

 同ミュージアムは、池沢早人師さんを名誉館長に、サーキットの狼に関連したスーパーカーや、ヒストリックレーシングカー、さらにはそれらにまつわるミニチュアカー、プラモデル、写真やイラストなどが多数展示される構成で、とくに「サーキットの狼」ファンであれば、一度は見ておきたい私設カーミュージアムだ。

 東京都心からは、首都高速湾岸線、東関東自動車道を通って1時間半から2時間の距離にある茨城県神栖市に立地する。開館日は土曜、日曜、祝日で平日は休館日となるので要注意。

 実質的にこのミュージアムを運営する八幡さん一家は、根っからのクルマ好き。サーキットの狼ミュージアムの運営にあたっても、来訪客の目に留まる車両展示に腐心しながらも、その実自分たちも好きだからと、苦にする様子はみじんもうかがえない。

 それだけに展示車両のコンディションもよく、ほぼ全車が可動状態にあるようだ。ミュージアムでの静態保存はよく見受けられる状態だが、動態保存となると人手とコストを要し、なかなかできるものではない。

>>【画像15枚】エントランスと正対する位置にある壁を背に並ぶ、右からランボルギーニ・カウンタックLP400S、同ミウラP400S、フェラーリ512BBi、同308GTB、そしてランチア・ストラトスの5台など




>> 車両とは別に展示、陳列されたミニチュアカーやプラモデル、写真やイラストなどその数は膨大。ファン、マニアでなければ揃えられない内容と種類だ。逆に、実車はとても無理だがミニカーやプラモなら、というファンにとっては、手に入らない非売品なのが残念なコレクションだ。


【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2017年12月号 Vol.184
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

池沢早人師・サーキットの狼ミュージアム (全2記事)

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Ⓒ池沢早人師/animedia.com text:AKIHIKO OUCHI/大内明彦 photo:ISAO YATSUI/谷井 功 & RYOTA SATO/佐藤亮太

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