テスト用「L28型改3.2L キャブレター仕様」で走行開始!|OS技研 レーシングS30Z Vol.2

純正形状のFRP製ワンオフダッシュボードを採用したコクピット。タコメーターはスタック製で、3連メーターはDefi。純正のスピードメーターの位置には、チャージランプとオイル警告のインジケーターとA/F計をインストール。タコメーターの前にはタイム計測用のP-LAPを設置。

       
TC24-B1Zのポテンシャルを実証するため、クラシックカーレースでの優勝を目標に
製作が進められてきたレーシングS30Zが、いよいよシェイクダウン。そのテストに密着した!

【OS技研 レーシングS30Z Vol.2】テストにはまずまずのコンディション


【1】から続く

 当日は、朝8時頃にはOS技研の岡崎匡治会長をはじめ、スタッフが揃ってミーティングを開始。走行準備を整えて、走行時間になるまで待機しつつ、当日の気温などをチェック。朝8時頃のデータだが、気温26.5℃、路面温度は31℃で、テストにはまずまずのコンディション。午後からは気温も上がる予報なので、午前の2枠でシェイクダウンを行うことに決まった。

▶▶▶【写真55枚】純正形状のFRP製ワンオフダッシュボードを採用したコクピット。タコメーターはスタック製で、3連メーターはDefi。純正のスピードメーターの位置には、チャージランプとオイル警告のインジケーターとA/F計をインストール。タコメーターの前にはタイム計測用のP-LAPなど

 1回目の走行は、朝1番の8時30分からの30分。5分前頃からピットでエンジンを暖機し、いよいよシェイクダウンテストがスタート。ドライバーは、昨年の12月末に実施した、ストリート仕様のサーキットテストでもステアリングを握った石井雅章さんが担当。キャブ車は初体験ということで、慎重なアクセルワークでピットアウト。快調なエキゾーストノートを響かせながらピットロードを通過し、コースイン。順調に1コーナーを曲がって行った。

 テストということで、メインストレートを通過せずに、1周目はピットインする予定でスタッフはピット前で待機。水温、油温、油圧、タイヤの空気圧などをチェックする予定で待ち構えているところにZが到着。なにか様子がおかしいと思ったら、ボンネットの左右にあるサービスリッドが開いて、耳のようになっていた。これは、本来はボンネットでしっかり押さえられて開かないようになっているが、FRP製ボンネットの幅がやや小さく、しっかり押さえられていなかったために風圧で開いてしまったようだ。そこでガムテープで固定して対策。各部をチェックしてピットアウトした。




ストリート仕様のテストを担当した石井雅章さん。ただし、インジェクション仕様だったため、今回のテストがキャブ車初体験。キャブ車特有のアクセルワークもすぐに習得し、快調に走行していた。




1回目の走行後、ファンでオイルクーラーとラジエーターに風を当てて冷却。データーでは、バックストレートで最高140℃まで油温が上がっていたようだ。





「今回はシェイクダウンなので、ムリしないように」と達しがあったが、2回ほどコーナー進入でハーフスピン!  本人は 「ブレーキバランサーのテストもしたくて……」とのこと。あくまでテストですから!!



【3】【4】に続く

初出:ノスタルジックスピード 2016年11月号 Vol.011(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

OS技研 レーシングS30Z(全4記事)

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photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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