【レビンベースのトレノ顔!】 北米カローラGT-Sへコンバージョンを行うAE86×USDM

US仕様へコンバージョンしたAE86

       
トレノ顔面スワップの大工事で
北米カローラGT-Sなりきりを見事成就!!

【画像10点】AE86の顔面スワップ&なりきりの全貌をチェック!

もとは父上の趣味グルマだったAE86を、初マイカーとして免許取得時に譲り受けたオーナー。
リトラ顔のため、一見スプリンタートレノのようだが、ベースはなんとカローラレビン!
以前はUS未設定のレビン顔のままアメリカ現地のJDM仕様を意識したスタンスメイクを楽しんでいた。
が、トレノ共通フェイスで大型5マイルバンパーを備えたAE86(現地コードAE88)の北米輸出車“カローラスポーツGT-S”が以前から彼の憧れ。

ゆえに、中古のUSバンパー一式とトレノ顔のドナーが見つかったのを契機に、一気にUS仕様へのコンバージョンに踏み切ったワケだ。

昨今の本誌ではUS逆車も含むAE86のスタンス旧車が誌面を飾る機会が増えたが、深リムツライチがテッパンのソレらとは異なるスマートなシャコタンフォルムが印象的。

ボディ同色の80’sエアロホイールをフェンダーアーチ内側に被せた端正な佇まいは、武骨なUSバンパーを筆頭とする黒樹脂パーツたちとのコントラストが功を奏している部分。

さらに手描きのピンストライプや北米純正レプリカのサイドデカールが、80’sアメリカ的なバタ臭い色気を醸し出しており、JDM走り屋ノリとは異なるスタイルを確立。
ニューエイジ感覚のレトロな個性は今、新鮮に映ること請け合いだ。

トレノ顔面スワップ+USDMコンバージョン以外の手数はマイルドながらも、JCCSやオールトヨタフェストなどカリフォルニアの日の丸旧車イベントで目にするカローラスポーツの雰囲気に肉薄したコーディネートがお見事なこの1台。

ベースカーの固定概念にとらわれない自由な感性のもと、シャコタンのAE86をアメカジ的なお洒落グルマとして楽しむヤングエイジのコダワリが反映された結晶なのである。



>>欧州圏には非リトラ顔のレビンが輸出されたが、北米向けはトレノ共通のリトラライトと5MPH衝突安全基準をパスしたビッグバンパーを採用。フロントバンパーは4A-G搭載の上級版GT-S用で、日本のハチゴーにあたる廉価版SR5とは異なるリップスポイラー型が特徴だ。


>>ドアミラーは鏡面調整の手動レバー付きのUS専用品を装着する。


>>ピンストライプはUSディーラーオプション風を意識しつつ、バーガンディ×グレーの2色でカジュアルな色気をほんのりプラスしている。


>>ボディはGX71マークⅡなどに採用されたスーパーホワイトⅡで全塗装済み。AE86純正ホワイトとは異なる色味がさりげない個性に貢献している。


>>本来USカローラスポーツのテールレンズは国内レビンと同意匠だが、アメリカで人気の国内トレノ後期用をあえてチョイス。リアゲートのUSエンブレムデカールは、今や廃番の純正品を忠実に再現したレプリカ品だ。


>>バンパーは通常モデルの1ピース構造に対し、対米輸出車のみ鉄骨レインフォース入りの3ピース構造となるのが特徴。クォーターパネル直付けのサイドマーカーもアメリカの保安基準に準じたトヨタUS純正部品。マフラーはフジツボのレガリスに交換済みだ。


>>リアスピーカーは、パイオニアの新ブランドとして’86年に誕生したカロッツェリアの初期モデル。時代考証バッチリのうえ、ブランドロゴ入りのリアトレイもトヨタ純正の新車時オプション! スピーカーのイルミは、なんとブレーキランプと連動式となっている。


>>バーガンディレッドのダッシュマットはニューテック製の90’s当時物で、AE86乗りの知人からの頂き物だそう。ステアリングはレナウンの“モナコ”に交換済み。


>>グラデーションカラーのレカロシートは、張り替えでない正真正銘の当時物がコダワリ。


>>激しいロワードながらも足回りは意外にもトラストの車高調を奢ったのみ。80’sレトロな異彩感を放つ謎エアロホイールの実体は、かつてFET極東が販売していた“AEX-04”の15×6.5J。実はセンターキャップ欠品状態だが、キャップレスでも十分サマになっているのがオーナーお気に入り。サイドモール下のロゴデカールも新車時のUS純正オプションを再現した「カーピース」謹製のアイテムとなる。


『カスタムCAR』2019年1月号掲載
BASE CAR:カローラレビンGTV(AE86)/1986年型
SOURCE:カーピース

PHOTO/佐藤亮太 TEXT/コンヒデキ

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