功尊丸 伝統的なスタイルを継承する名門カネショウの注目ホープ

エアブラシ平山の作となる「龍&魔除け観音」のリア観音扉は、リアアートの目玉中の目玉。テールや泥除けにも“鶴”の抜き模様をあしらう徹底ぶりに脱帽だ。

       

老舗のカネショウに所属するオーナーが駆る大型ウイング車は、全国を巡礼するタマネギ輸送便だ。平成20年式の新車ながらも、カネショウ伝統のアート手法を継承した秀逸なスタイルを実現。名門の看板車へと成長しつつある気鋭のニューカマーだ。

神出自工が製作したサイドバンパーや平型バイザー、バスマークをみれば一目瞭然のように、各大型パーツには「鶴」をはじめとした複雑な抜き模様を採用。伝統工芸品を彷彿とさせるその緻密な仕上がりは、観る者から驚嘆を引き出すに十分だ。また、フロントフェンダーやガゼット、サイドバンパーなどには、メイン素材となる幾何学模様のエッチングステンレスを採用。寝台窓に至っては、素材の魅力はもちろん「淡路」の抜き文字や、型押しで表現した屋号など、ディテールメイクでもカネショウのプライドをアピールしている。ほかにも、箱前面に装備した冷凍機の側面にロケットライトを配したり、ミラーステーを丸パイプでこしらえたりと、いたるところにツウ好みなアートポイントを用意している。

また、リア観音扉には、エアブラシ平山の手腕を借りつつカネショウ定番の「龍&魔除け観音」をペイント。次の一手としてキャブ周りのエッチングステンレス巻きが控えているというから、ますます目が離せない1台だ。

【写真6点】カネショウ伝統のアート手法。

カミオン2009年10月号トップアートをもとに再構成

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