杏洋丸 2大巨匠の技が冴え渡る歴史に名を残す傑作車

カミオン編集部 2023/10/26

入念に作り込まれたリアセクションは、このクルマの大きなみどころだ。リア観音扉の芸術的なペイントと組み合わせた15発の丸テールは、サイズや配置が絶妙だ。

　　　　　　　

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長崎を拠点に野菜などを運んでいる。石倉板金のメッキパーツにマッドペインターズのペイントという二大巨匠が手腕を振るった装いは、伝統の「哥麿スタイル」を昇華させた見事なもの。九州のみならず全国のアートトラックファンから熱い支持を受けている。

注目は箱3面に描かれた傑作画だ。マッドペインターズがエアガンを握ったペイントは、中国の水墨画を彷彿させるモチーフを繊細なタッチと渋い色使いによって活写。後世に残したいと思わせる名画に仕上げている。さらにステンレス&メッキで額縁状に加工された箱が、ペイントをより美しくみせる効果を発揮している点も特筆すべきポイントだ。

さらにクルマ全体に多用されたメッキパーツの輝きは必見だ。箱前後の縦柱を除き、採用されたパーツはすべてメッキで統一され、なかでもアンダーパートは比類のない流麗さを誇っている。ラッセルバンパー、サイドバンパー、リアバンパーはもちろん、前後フェンダーを含めて抜群のプロポーションを構築。クルマ全体の完成度をより高いレベルに引き上げている。

キャブを飾り上げるパーツも逸品ぞろい。、鳥カゴ型のシートキャリアに平型バイザー、菱抜き仕様のミラーステーは、どれもデザイン性が高く、オリジナリティに富んでいる。

【写真6点】伝統の「哥麿スタイル」を昇華。

カミオン2009年4月号トップアートをもとに再構成

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