豊福丸 クールビューティに飾り上げた新進気鋭のアートローダー

アメリカを代表する歌姫を描いたテールゲートのペイントは、ボディショップHIROが手腕を振るった傑作。リア下周りにはバステールを左右4連で並べている。

       


自営で中古車販売店を営むオーナーが、仕事で利用しているキャンターベースのローダーに、美しくセンス抜群のアートアップを実施。精悍さとエレガントさを兼ね備えた秀逸スタイルを披露している。実は18歳から26歳まで平ボディ車やウイング車のワッパを握っていたトラック乗り。それだけに、このクルマも当然のように飾り始めたといい、いわく「現代風のレトロを目指しました」というスタイルは、ハイレベルな完成度に到達している。

なかでもルーフに鎮座するシートキャリアは、土台に角パイプを用いた鳥カゴフォルムが秀逸で、前面左右に角パイプで菱型デザインをあしらうほか、両サイドには緑のナマズマーカーを装着するなど、レトロなテイストを取り入れている。

また、前面に緑のマーカーを並べた平型バイザーや、菱形棒チップをあしらったミラーステー、前面に「男の生涯」「車屋稼業」と刻んだアンドンを収めた舟型バンパーなど、伝統的なスタイルに独創性をプラスした大型パーツ群もみごたえ満点。

黒塗りキャブと各種メタリックパーツのクールなコントラストもさることながら、アンドンや回転灯を赤、マーカーを緑で統一するなど、ディテールを彩るレトロ風味な色使いの妙も見逃せないポイントだ。一方、荷台周りに目を向けると、プロテクターを鏡面でコーディネートするほか、リアゲートには、世界的な歌姫を妖艶なタッチ&カラーで描くなど、華のあるビジュアルを好アピールしている。

【写真6点】現代風レトロの追求。

カミオン2009年4月号トップアートをもとに再構成

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