漂泊者 上質のメッキパーツを多投し貫き続ける関東風スタイル

エッチングステンレスを主体にコーディネートした荷台周りにも、大型のサイドバンパーやメッキのホイールスピナーなど、ビューポイントが目白押し。明光社が手腕を振るったアオリの筆文字も、ツウ好みなアクセントとして異彩を放っている。

       


トラック運転歴21年、これまでにダンプ4台を乗り継いできたオーナーが現在駆っている大型ダンプは、ハイクオリティなパーツ群とトータルバランスの高さを武器に、高品位なスタイルを追求する秀作車だ。

地元のドライブショップアダチを介して、鍛冶屋やヤマダ、長谷川工作所など、名だたる実力ファクトリーにオーダーした大型パーツ群は、そのすべてを上質のメッキで統一することにより、無骨なダンプにエレガントな雰囲気をプラス。なかでも、ミラーステーやハシゴに採用したしぼりパイプは、豪華かつ秀逸なビジュアルをアピールする。

また、キャブボトムを彩るキャデラックバンパーは、迫力と美しさを兼ね備えた注目パーツだ。さらに、鍛冶屋製で統一したキャブ周りのメッキパネルは、純正メッキとは一線を画す輝きが魅力。キラキラとラメが輝く「黒塗りキャブ&赤塗りルーフ」との美しいコントラストも特筆ポイントだ。プロテクトップに並ぶ3連を含め、各所にバランスよく配した原口工芸製のアンドンも見どころで、刻まれた文句のひとつひとつに自身のダンプ稼業にかける気概を表現している。

現在はメッキパーツの追加を行うと同時に、アート仲間の協力を仰ぎながら、ボンネットダンプをレストア中だという。ベテラントラッカーの情熱と行動力に脱帽するしかない。

【写真6点】名だたる実力ファクトリーにオーダーした大型パーツ群。

カミオン2009年1月号トップアートをもとに再構成

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